Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Harden My Heart (ミスティ・ハート) | Quarterflash (1981's Single & Album "Quarterflash") | Marvin "Marv" Ross | |
21世紀に入り2010年位からは「如何にもロック」,「これこそソウル・ミュージック」といった曲になかなか出会わなくなり。こういった洋楽がいつも溢れていた`70年代〜`90年代に買っていたレコードやCDを久しぶりに引張り出して聴くことが確実に多くなりました。 (最近はバックバンドやバックダアンサーを従えてヴォーカリストが歌うといったタイプでなく、ワイヤレスのマイクとイヤフォンの発達で、数人が揃って踊りながら歌うのが見栄えの良さも相まって多い様です。[聴くより観る] の時代なのでしょうね) クォーターフラッシュというバンド。レコード音楽産業が一番華やかだった`80年代のそれこそ初頭に Geffen というレーベルが発足、レノン&ヨーコの "Double Fantasy" を始めいきなり多くのヒットアルバムを出していました。 割と既に有名な人たちを引き抜いていた様なのですが、その中で全く無名のバンドがこのクォーターフラッシュで、最初はシングルで発売されていた「ミスティ・ハート」がラジオで頻繁に流れていたのを聴き、若干哀愁を帯びたメロの覚えやすい曲調で気に入りました。買ったのはシングル盤でなく1stアルバムの方です。ヴォーカルはスー・リンディ・ロスという女性でヴォーカリストであり乍らサキソニストという珍しいミュージシャン。旦那さんのマーヴがこの曲の作者でギター担当でしたが、日本ではほぼ一発屋扱いでした(本国アメリカではあと5〜6枚の小ヒットを出していますが4年ほどで解散し、その後また数年後に再結成はしていますがレコード発売は出来ていない模様)。 ただ、この一曲は結構日本でヒットしましたので、知っている音楽ファンは多いと思います。 ![]() |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Proud To Be (A Honky Woman) | Vinegar Joe (1973's Album "Six Star General" & Single) | Peter Gage | |
ヴィネガー・ジョー。イギリスでのブルースロック・ムーヴメントの終り頃にデビューした6人編成のバンドです。後に独立したロバート・パーマーとエルキー・ブルックスがソロで活躍したためにバンドの存在は「知る人ぞ知る」といった感じでした。アルバムは3作発表で解散し殆どヒットしていません(三作目はアメリカで未発売の模様)。最初は確かにブルース系ロック・バンドの音ですが三作目のこのアルバムのトップ曲 "Proud To Be (A Honky Woman)" はその後にブームとなるハード・ロック・タイプの曲で印象深いです。 作者はピート・ゲイジというギターリストで、ヴィネガー・ジョー結成前の前身グループ、ダダ (Dada) というバンドでエルキーと一緒に活動、ここでも同僚として演奏、そして結婚した模様です。 シングル化は本国イギリスでもなかった様で、ドイツでシングル発売されたみたいです。この種の音が受け入れられた事は後のジャーマン・ロック先鋒となるスコーピオンズが誕生したのも頷けると感じます。 ![]() |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Take Cover | Elkie Brooks (1975's Album "Rich Man;s Woman") | Michael Brown, Ian Lloyd | |
ヴィネガー・ジョー解散後にエルキー・ブルクス (`45年生まれ) が出したソロ第一作目『Rich Man;s Woman』に収録された曲。トップから三曲目位まではエルキーの弾けるような素晴らしいロック・ヴォーカルが充分聴けます。この "Take Cover" はジャニス・ジョプリン風に歌い上げています、途中のギター・ソロは`60年代後期風なので余計にジャニスを連想させます。(なのにシングルカットされたのは何故だか、オールディーズソング、クリスタルズのカヴァー "He's a Level" といった驚きの選曲‥曲自体は好きですがロック・ヴォーカリストのシングルですよ) エルキー・ブルックスのそろ・アルバムはこれを含めて6作目迄購入していますが、徐々にロック色は薄れて行って次第に遠のきました。(2010年までにライヴ盤を含めて23枚も出している大御所なのですが) |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Highway Driver | Randy Pie (1974's Album "Highway Driver") | Randy Pie | |
スコーピオンズが漸く日本で少し知られる様に成り始めた`70年代中頃、ドイツのロック・バンドにも興味を持ち始め、このランディー・パイのアルバム独盤を入手しました (`76年のお正月、ギターを見に行ったショップで見つけました) 。日本での発売は確かサードの『Kitch』が最初だったとの記憶ですが、その時はそちらのアルバムをデビュー盤として紹介されていたのです。 ドイツのバンド乍らかなりアメリカっぽいサウンドだと思いましたし、ヴォーカルも含めてアメリカで人気が出ると思っていましたが、その後殆ど名前すら聞かなくなってしまいました。ただ、この "Highway Driver" 一曲はカセット・テープに入れて何度も聴き返す曲のひとつに成っていました。必ずヒットすると思っていたのですが… ![]() |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Fallin' Again | Alabama (1987's Album "Just Us "& 1988's Single) | Greg Fowler, Teddy Gentry, Randy Owen | |
カントリーとカントリー・ロックの両方に位置しているアメリカン・バンドですが、7割くらいが純カントリー・ソングと感じます。前ページで Exile の好きな曲として記した "Take Me Down" を全米でヒットさせたのがこのアラバマでした。エグザイルのヴァージョンはAOR調ですが、アラバマの方は`70年代中期のウエスト・コースト・ロック調でかなりカントリー色が強かったです。 この "Fallin' Again" も同様のタイプでドン・ヘイリーやグレン・フライが居た時代のイーグルスを思い起こします。(私的にはイーグルスは断然初期の音楽が好きです) カントリー風味の`70年代ウエスト・コースト・ロック、米西海岸のロックを`80年代後半に演奏していてくれました。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
So Serious (SO・シリアス) | Electric Light Orchestra (1986's Album "Balance of Power" & Single) | Jeff Lynne | |
エレクトリック・ライト・オーケストラの実質的なラスト・アルバム『バランス・オブ・パワー』収録曲でシングル化もされた "So Serious"。日本では`79年〜`82年頃迄は話題に成っていましたが、次第に人気は下降、さらに`84年、`85年と活動停滞後のアルバムでした。当時は知らなかった曲ですが、ジョージ・ハリスンと係わる様に成ってから知った曲です。純なポップ・ロック・タイプで HR/HM系が主流に成っていた当時のロック界では受け入れられなかったのでしょう。10年ほど早くベイ・シティ・ローラーズ全盛期ならばヒットしていそうな感じがします。 この種のタイプも好きなわたしにはハマった曲です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Mirage ... Europlane (しんきろう) | Randy Pie (1975's Album "KItsch") | Randy Pie | |
もう一曲、ランディー・パイの曲を。『Kitsch』に収録されていた曲 "Mirage ... Europlane しんきろう" 。ベース・ギターが印象的なファンキー・タイプのロックでホーン楽器も効果的に使用されています 確かにこの曲もドイツを認識できない曲でアメリカン・バンドの演奏だと思いそうです。聴き込むと知らず知らずに引き込まれてしまう曲です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Well Anyhow | Bronco (1970's Album "Country Home") | Jess Roden, Kevyn Gammond, Robbie Blunt, John Pasternak, Pete Robinson | |
ブロンコというアメリカっぽいバンド名でアルバム・タイトルが「カントリー」と付き尚且つアルバムジャケットも丸太小屋写真というのにイギリスのロック・バンドのアルバムです。 丁度、イギリスのロック・ミュージシャンがアメリカのスワンプ系ロックに惹かれて米南西部に音楽志向が向いていた時期(`70年代初期)に発売されたのは納得です。わたし自身はデラニー&ボニーやマーク・ベノなどスワンプ系ロッカーも好きなのですが、ブロンコの音楽は彼等の特長プラス種々のアメリカン・ミュージックを含んだ音楽を演奏しています。この "Well Anyhow" もレイドバックしただるい流れながら所々にスロー・ブルースやジャズっぽい部分をも交えた不思議な曲です。そしてリード・ヴォーカルをとっているジェス・ローデンの突き抜けるようなハイ・トーン・ヴォイスには打ちのめされます。凄いヴォーカリストです。このブロンコで二作発表後に脱退してソロやいくつかのバンドやセッションマンとして過ごしたようですが有名になることは無かったようです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Someday Never Comes (サムデイ・ネバー・カムズ) | Creedence Clearwater Revival (1976's Single & Album "Mardi Gras") | John Fogerty | |
クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルも大好きなバンドで、「`60's Rock」で二曲、「`70's以降Rock前ページ」でも "Who'll Stop the Rain"と"Lookin' Out My Back Door" の二曲を取り上げていましたが、もう一曲`70年代ではこの曲も外せません。 この曲の収録アルバム『Mardi Gras』にはハード・ロック系の曲も入っていましたが、やはりジョン・フォガティの持ち味はカントリー・タッチで何処かにノスタルジーを感じる声を小気味よいロックに乗せた所にあると思います。この曲はその部分、何故だかわからないけれど懐かしさを味わう事の出来る曲です。 このアルバム発売時のメンバーはジョンの兄さんトムが抜けていて、彼らの最後のアルバムに成ってしまいました。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Sweet Maxine | The Doobie Brothers (1975's Album "Stampede" & Singles) | Tom Johnston, Patrick Simmons | |
ドゥビー・ブラザースは前ページで "China Grove" を取り上げていましたが、同じ様な曲調でツイン・ギターだった (トム・ジョンストン、パトリック・シモンズ) にプラスしてジェフ・バクスターも加わりトリプル・ギター体制で西海岸のバンド乍らサザーン・ロックスタイルでグイグイ押し寄せてくる軽快ロックの 一曲でした。ただ、個人的にはこの後のドゥービーは徐々に聴かなくなったバンドでした。わたしにとってのベスト・アルバムは『The Captain and Me 』でしょうか? |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
I'm Ready | Paul Kossoff (1973's Album "Back Street Crawler") | Jess Roden | |
ポール・コゾフが自身のバンド、バック・ストリート・クローラーを結成してからの曲は前ページで "Rock & Roll Junkie" を記していますが、これはその前、フリーを抜けてソロ活動をしていた時に出したアルバムでこのアルバムタイトルがそのまま次に結成したバンド名になったという事です。 ソロ・アルバムなので色々なゲスト・ミュージシャンが参加しています、後に一緒にアルバムをも出した日本人ベーシストの山内テツさんやフリーのヴォーカルだったポール・ロジャース一曲で歌っています。 その中でこの曲の作曲者でもあるジェス・ローデンというヴォーカリストはこの数曲上の "Well Anyhow" という曲の作者でもあり当時、ブロンコというバンドのメンバーでもありました。脱退後に種々セッションに参加していた様ですが、ここでも一曲参加して素晴らしいハイ・トーン・ヴォイスを聴かせてくれます。 ジェスの作る曲も良く、ヴォーカルも良しなのに、一部のファンにしか認識してもらえずに埋もれたママに成っているシンガーです。それにしてもこの曲は絶品です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
The Wait | The Pretenders (1980's Album "Pretenders" & B-side as Single "Stop Your Sobbing") | Chrissie Hynde, PeteFarndon | |
プリテンダーズの曲は前ページでアメリカで一番ヒットした "Back on the Chain Gang" を取り上げていましたが、好きに成ったキッカケはやはりファースト・アルバムに気に入った曲が沢山あったからです。 ニュー・ウェーヴ系ロックバンドでデボラ・ハリー率いるブロンディの対抗でクリッシー・ハインド率いるプリテンダーズといった感じでこちらも発売ごとに買っていましたが、ブロンディ程は続かず『Last of the Independents』を最後に追いかけるのをやめました。それでも`80年代に出たアルバムは今でも大好きで特にファースト・アルバムは別格です。当時聴いた時に感じた新鮮味は薄れていません。 "The Wait ザ・ウエイト"、イントロからズーッとバッキングで流れるギターのリフが心地よいです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Ace Supreme | Silverhead (1972's Single & Album "Silverhead") | Michael Des Barres, Stevie Forest | |
シルヴァーヘッド (当初はシルバーヘッドの表記) も前ページで "Underneath the Light" を取り上げていましたが、今回はシングル発売で同じファースト・アルバム内の曲でもあった "Ace Spream エース・スプリーム" 。この2曲ともスティーヴィー・フォレストが書いた曲です。セカンド・アルバムではギターがロビー・ブラントに替わっていました。時代的にグラム・ロッカー扱いで人気を博していましたが、ごく普通のハード・ロックタイプの曲です。最初にシングル発売された曲 (英・日のみ) ですので決めに来た曲です。 マイケル・デバレスが結構好きですのでシルヴァーヘッドは日本での発売盤をも含めて全部、デテクティヴ以降も続けています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Help Me Up | Detective (1977's Album "It Takes One to Know One" ) | Jon Hyde | |
という事でもありデテクティヴの曲を。前ページで "Detective Man" を記していましたが今回はセカンド・アルバムトップの曲で曲調は "Detective Man" よりもかなり普通のキレの良いハード・ロックです。マイケルのハスキー気味の声質が時を経て聴き返すと妙に懐かしさを感じます。 "Detective Man" もそうだったのですがこのドラマー、ジョン・ハイドという人、結構良い曲を書いていたのですね。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
A World Gone Wild | Chequered Past (1984's Album "Chequered Past" ) | Laurence Juber, Michael Des Barres, Steve Jones | |
チェッカード・パストというバンド、マイケル・デ・バレスがデテクティヴ解散後、ソロで一枚『I'm Only Human』というアルバムを発表しますが、再びバンド活動を再開して結成したバンドです(一作のみで終わりますが…)。シルヴァー・ヘッドのメンバーだったナイジェル・ハリスンが第一期のブロンディー解散により、結成に加わり、そしてブロンディーのメンバーだったフランク・インファンテ、クレム・バークをも引き連れて参加、更にセックス・ピストルズからスティーヴ・ジョーンズが加わって完成したアルバムのトップに置かれたのがこの曲です。 シルヴァーヘッドの流れを引き継いだロック・ナンバーですが、ドラムスの使い方やマイケルのヴォーカルもモロに`80年代ハード・ロックの一曲に成っています。ジュダース・プリーストだと言われても判りません。一作で終わったのは残念です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Aimless Lady | Grand Funk (1970's Album "Closert to Home" & as B-side Single "Closer to Home") | Mark Farner | |
グランド・ファンク・レイルロード (このアルバム時はグランド・ファンク) はスタジオ・アルバム、ライヴ・アルバムすべてを持っています。が、単独のページを作らなかったのはシングルでヒットした曲がアニマルズやリトル・エヴァ、ローリング・ストーンズ、トラフィック等のカヴァーと何故か他者のカヴァーソングばかりでその商戦でヒットを出そうとした部分が気に成っていたのです。いつかは作ろうと思いながらも結局はやめています。(マーク・ファーマー抜きのバンド Flint の曲のみは前ページで記していました) `69年〜`70年代初期には英三大ギターリスト達がそれぞれのバンドでアメリカのロック界に攻勢をかけてきた際、三人で立ち向かい劣らぬ人気を博し、日本でも一時期はトップクラスの人気を得ていたと思います。わたし自身が最初に気に入った G.F.R. の曲がこの曲でした。 G.F.R. で最初に思いつくのがこの曲でアルバム自体も好きです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Bring My Life On Back To Me | Gravy Train (1974's Album "Staircase To The Day") | Norman Barratt | |
グラヴィー・トレインは前ページで "Can Anybody Hear Me" お取り上げていましたが、この曲は4作目でラスト・アルバムからの曲に成ります。レーベルが Vertigo から、Dawn に移っていて邦盤はテイチク販売でした。主に英プログレッシヴ・バンドとして知られていますが、このアルバムの邦盤宣伝フレーズは「世界を驚嘆せしめた実力はハード・ロック’グループ!」といった物で、完全なプログレ・タイプでなくアレンジがプログレ風なほどこしがされた曲が多い様でした。 本曲は珍しくアメリカン・ロックっぽいタイプで、ノーマン・バラットのヴォーカルもどことなくソウルっぽくて絞り出す様な唱法が印象的です。4枚のアルバムで解散してしまったバンドですが、セカンドとフォースは好きなアルバムです。 ![]() |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Lightning Special | Johnny Rivers (1976's Album "Wild Night") | Johnny Rivers, Nikki Pedersen | |
ジョニー・リバースはいつの間にか13枚(全31作のうち)のスタジオアルバムと一枚のベスト物1枚とそこそこ好きなシンガーの中に入れても良い人です。 他人の曲を歌ってヒットを飛ばすことが多い人ですが、いくつかは自作曲を録音しています。この曲はその中の一曲で軽快なロック・ナンバーです。彼のトップ10以内のヒットが多いのは‘60年代ですが、`70年代にも中ヒットは結構放っていました。この曲のシングルは未発売でアルバムも売れなかった様で、そろそろ売れ行きに陰りが出てきた時期でした。その中で捨てがたい一曲です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Strange Kind of a Woman (ストレンジ・ウーマン) | Deep Purple (1971's Single) | Ian Gillan, Ritchie Blackmore, Roger Glover, Jon Lord, Ian Paice |
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G.F.R. の曲を選んだので、今までに一曲も記してこなかったディープ・パープルからも。ハード・ロックを聴き始めた頃は勿論 D・パープルも聴き込んでいました。ユーライア・ヒープと同様に D・パープルもキーボード、オルガン (ケン・ヘズレーとジョン・ロード) を効果的に使ったハード・ロックバンドでしたが、違いはヒープの圧倒的なヘビーさとサウンド構成の方にわたしは魅かれていました。一方ギターは確実にリッチー・ブラックモアの方でしょう。その代わりヴォーカルに関しましては (パープルのの`60年代は抜きにして) イアン・ギランとデヴィット・バイロンを比較したときわたしにはバイロンのハイ・トーンの出し方に惹かれ、`70年代前半のハード・ロック関連はヒープ主体に成っていました。ただ、パープルの "ブラック・ナイト"やこの曲のシングル盤などを購入、良く聴いていましたし後にアルバムはすべて揃えました。この曲や "ブラック・ナイト" は当時シングル盤のみの発売でアルバム収録は`70年代後期の『Singles A's and B's』というアルバム迄シングル盤で聴くしかなかったのです。どちらもギターとドラムスが主体のライヴ映えするタイプの曲です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Stargazer (スターゲイザー) | Blackmore's Rainbow (1976's Album "Rising") | Ronnie James Dio, Ritchie Blackmore |
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ディープ・パープルを記せばレインボウは当然。リッチー・ブラックモアがパープルを脱退した理由の一つにデイヴィッド・カヴァデールとグレン・ヒューズの加盟で「パープルの音楽志向がソウルっぽいロック路線に変化しそうだという事を懸念したうんぬん」という話がありますが、それは確かなのかもしれません(わたし自身はイアン・ギランのヴォカールよりもカヴァデールの方が確実に気に入ったのですが)。 この曲 "Stargazer スターゲイザー" はレインボウ(最初はブラックモアズ・レインボウ名義)のセカンドアルバム『Rizing 虹を翔る覇者』収録曲。リッチーのギターが一番輝いていた時期の演奏だと思います。ハード・ロックナンバー内でも私的には上位に来る曲です。ヴォーカルのロニー・ジェイムス・ディオも素晴らしいヴォーカリストだと感じます。表現力量はイアン・ギランよりもカヴァデールに近いと思います。 このリッチーとロニーのコンビでのレインボウ来日公演コンサートに行っています。満足なライヴでした。ただ、徐々にレインボウを追いかけるのも薄れ、`80年代中頃以降は作品を選んで買うようになり、`90年代以降は選びもせず手も出していません。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
I'd Love to Change the World (チェンジ・ザ・ワールド) | Ten Years After (1971's Album "A Space in Time" & Single) | Alvin Lee | |
`60年代後期、英国ブルース・ロックバンドが多数出現した時期に、トップクラスの人気を得ていたテン・イヤーズ・アフター。60年代ロックページでも取り上げましたが、既にライヴ盤を含めて七作目になるアルバムからのシングル・カット曲。デビューは Deram レーベルからでそこで六作のアルバムを発表、多くの曲はブルース・ロック系で聴き込むと引き込まれる凄さではありますが、実力の割にはアメリカで商業的に芳しくなく、Chrysalis レーベルに移籍しての初作品に成ります。確かに彼等にとってアメリカで一番売れたアルバムに成り、シングルカットされたこの曲もアメリカで一番ヒットした曲(それでもBB誌40位)と成っています。 アメリカ向けになのかどうなのか、ドロドロのブルース・ロックでなく少し軽いタッチのフォーク・ブルースタッチであり乍らアルヴィン・リーの速弾きギターで盛り上げている曲です。このスロー・ヴォーカルと速弾きギターの交差部分がこの曲の聴きどころでしょうか? 後年、イングヴェイ・マルムスティーンやスティーブ・ヴァイなどが出てくるまでは、速弾きギターリストの筆頭だったアルヴィンですが2013年に心房手術の際に合併症発生で亡くなったとの事、ロリーギャラガーの肝臓手術時の合併症による死因と何故か似ています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Dreams Come True (Stand Up And Take It) | Lone Justise (1986's Album "Shelter") | Gregg Sutton, Maria McKee | |
"Dreams Come True" などと何処かのヴォーカル・グループかの様なタイトルを持つこの曲。1982年にLAで結成、`85年にデビューしたカントリー・ロックのバンド。デビューアルバムから注目していて、リードヴォーカルのマリア・マッキー、ソロ独立後も注目して追っていますが、このローン・ジャスティス在籍時の二作目から既にカントリー系から離れ始めていました。この曲、確かにアーバンかカントリー化というと完全にカントリーの意識ですが、米南東部のカントリー・ソング・メッカの香りは全く感じません。何故か田舎の夜の景色を思い浮かべてしまいます、寂しさの中で夢は叶うのだと未来を見つめている様などうしようもないメランコリックなサウンドです。不思議な魅力を持っています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Hey There Senorita | Marc Benno (1979's Album "Lost In Austin") | Hirofumi Tokutake with Gerry McGee & Marc Benno (2012's Album) |
Marc Benno |
マーク・ベノ関連のレコードを最初に買ったのは Asylum ChoirⅡというロック・デュオのアルバム2種でレオン・ラッセルの方が目当てでした。特にマークの方は意識していなかったです。その後ジェリー・マギーが参加したアルバム『Marc Benno マーク・ベノ』『MINNOWS 雑魚』をきっかけに聴き始めるとスティーヴィー・レイヴォーンやエリック。クラプトンなど結構好きなギターリストの参加を受けているのに驚きました。今は大好きなSSWのひとりです。前ページで "Greatest Find:" という曲を取り上げていましたが、ここではクラプトンがスライド・ギターを弾いている曲を。元々はレオン・ラッセルと組んだことも有る人なのでドロっとしたレイドバック・ロックの気持ちよい部分を持った曲です。 マーク・ベノは2011年ジェリー・マギーと一緒に日本に来て、徳武弘文バンド(Dr.K Band) とのセッションでこの曲を演奏・歌っていますがそちらの方は和気あいあい楽しい雰囲気に成っています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Hard Road | Marc Benno (1970's Album "Marc Benno") | Greg Dempsey, Marc Benno | |
マーク・ベノをもう一曲。1970年発売の初ソロ・アルバムでギターにジェリー・マギー、スライド・ギターでライ・クーダー、ブッカー・T・ジョーンズそしてジョージのバングラデシュ・コンサートやリンダ・ロンシュタッドのアルバムでバックも務めたジム・ホーンやなど有名プレイヤーの参加で完成したアルバムに収録された曲 "Hard Road" 。`70年代初期の頃はAsylum ChoirⅡの関連でスワンプ系のゆったり曲が中心でしたが、この曲はミデイアム・テンポで割とロック色が強いです。アルバム内の曲でこの曲のみがグレッグ・デンプシーとの共作です(他はマークひとりの作)。結構スライド・ギターでリズムを形成されています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Fire on the Mountain | The Marshall Tucker Band (1975's Album "Searchin' for a Rainbow") | George McCorkle | |
"Fire on the Mountain" という曲、グレートフル・デッドの方が知られているかも知れませんがこちらは同名異曲です。少しカントリー・タッチの曲調で大好きです。マーシャル・タッカー・バンド、日本ではサザン・ロック・バンドのひとつとしての認知度ですが、このジャンルのブームを起こしたのはジョージア州出身のオールマン・ブラザーズ・バンドやアトランタ・リズム・セクションなどの`70年代初期からでした。 その後米南東部から多くのバンドが登場し、そのサウンドは微妙に地域差が有ったと思います。わたしが特に好きになった同系統バンドはアウトローズ (個別にページ作成) とレーナード・スキナードで何故か出身はフロリダ州ですがカントリー色を持っています。その次がジョージア州を挟んだサウスカロライナ州、ノースカロライナ州等出身のマーシャル・タッカー・バンド、チャーリー・ダニエルズ・バンドと、不思議とブームを起こしたジョージア州出身バンドではありませんでした。 わたしの大好きなジャンルにサザン・ソウルという南部のソウル・ミュージックがありますが、それらの名曲を多く生んだStax, Hi, Goldwax 等のスタジオはテネシー州、Fame, Muscle Shoals Sound 等のスタジオはアラバマ州と何故かすべてジョージア州を囲んだ地域です。わたしにとって不思議のひとつです。 (ジョージア州にも勿論スタジオは有り、レーナード・スキナードもそこでの録音盤がありますが、南部色が強いサウンド傾向ではないです)ふと、グラディス・ナイト&ピップスの名曲「夜汽車よ! ジョージアへ」が思い浮かびます。(カヴァー・ヒットソングのページで記しています) |
Title | Singer or Group | Original Singer or Group | Song Writer |
Heard It in a Love Song (愛の歌) | The Marshall Tucker Band (1977's Album "Carolina Dreams" & Single) | Toy Caldwell | |
もう一曲マーシャル・タッカー・バンドを。アメリカで一番売れたアルバムは上記の曲が入った四作目のアルバムでしたが、シングルで最もヒットしたのがこの曲 "Heard It in a Love Song" でBB誌チャート14位でした。六作目『キャロライナの夢』からのシングルカット。カントリータイプの素晴らしい曲ですが、`70年代以降の日本ではほぼカントリー系はヒットしなくなっていたので、日本ではあまり知られていないかも知れません。京都市内ではその年代でもカントリー・ソングを流す喫茶店が数件ありましたし、専門の輸入盤ショップもありました。フォークソングやカントリーソングを愛していた街です。 |
Title | Singer or Group | Original Singer or Group | Song Writer |
That Smell | Lynyrd Skynyrd (1977's Album "Street Survivors" & Single) | Allen Collins, Ronnie Van Zant | |
サザン・ロックの代表格レナード・スキナードは前ページで "Free Bird"と"Saturday Night Special" を既に取り上げていますが、この曲は、有名な飛行機墜落事故でロニー・ヴァン・ザントとスティーヴ・ゲインズが死亡(サポート・メンバーも死亡)して解散に追い込まれることに成るのですが、その墜落事故の起こる三日前に発売されたアルバム収録曲です。全米アルバム・チャートで5位迄上がりバンド・アルバムの中で一番売れたアルバムです。シングル化もされましたが不発に終わり、同アルバムからの別シングル "What's Your Name?" は13位迄上がるヒットと成っています。どちらも良い曲ですが、わたしの耳ではこの "The Smell" の方が聴けば聴くほど味があるというか愛着の湧く曲だと思えるのです。ロニーと一緒に亡くなったスティーヴのギターが気持ちよい音です..... 29歳と28歳という若く才能あふれるミュージシャンでした。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Not Ready Yet (落ち着くにはまだ早い) | Bobby Charles (1995's Album "Wish You Were Here Right Now") | Bobby Charles | |
前ページでボビー・チャールズは "Street People"、"Save Me Jesus" と二曲の自身歌唱曲、ゲイトマウスブラウンの "I Wonder (作者で自身もセルフ・カヴァー)" を取り上げていたりしていましたが、もう一曲ボビー・ナンバーを。サード・アルバムで邦題は『君がここにいてくれたなら』と付けられていました。`50年代の曲 "Walking to the New Orleans"や"See You Later, Alligator" 等のセルフ・カヴァーも入っていますが、`84年の録音と`90年代に入ってから数回に分けて録音した音源が混載状態の様です。(録音スタジオ記載が4ヶ所あります)この "Not Ready Yet" はおそらくルイジアナ州のTechno Sound Studio か Ultrasonic Studiosでの録音曲だと推測します。この曲も "Save Me Jesus"と似たスワンプ系の香りがするロック・ナンバーです ホーン楽器が印象的です。またこの曲は5枚目のアルバムで彼の中では良い曲満載『Last Train to Memphis(二枚組)』のDIsc-2 (既発曲ボーナス集) にも再収録されました。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Son of a Poor Man | REO Speedwagon (1973's Album "Ridin' The Storm Out") | Gary Richrath | |
前ページでREOスピードワゴンの曲 "In Your Letter 涙のレター" を取り上げていますが、この曲もで同タイプのポップ・ロックで同じくゲイリー・リッチラスが書いた曲です。人気バンドに成ったのは1980年頃ですので、それよりもずっと前の下積み時代に既にゲイリーはこの様な青春を感じるポップなロックを書いていたのです。`80年の九作目『Hi Infidelity 禁じられた夜』が全米No1ヒットのおかげでそれまでのアルバムのいくつかも100万枚売れる様に成っていました。この曲は三作目のアルバム収録曲です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Lay Me Down | Badfinger (1990's Album "The Best Of Badfinger Volume II") | Pete Ham | |
バッドフィンガーはどちらかというとロック・バンドと云うよりポップ・グループと呼ばれるジャンルに 分類されているバンドでしょう。"Without You" という素晴らしく美しい曲を「ロック・タイプ以外の好きな曲ページ」で記していましたが、他に良い曲が幾つもあります。(ピート在籍時のアルバムはすべて持っています)そして、ビートルズ・メンバーに可愛がられ一緒にレコーディングをしたり、ジョージのバングラデシュ・チャリティ・コンサートに参加したりとビートルズからの影響もかなり感じます。そのような中、この曲はロック系ナンバーでかなりジョージ・ハリスンの曲調に影響を受けたと思える印象深い曲です。ジョージ・ハリスンに可愛がられたピート・ハムの短い人生の中で残してくれた素晴らしい曲です。 1974年にApple スタジオで録音されながら、当時はニュースとして話題にもなったレコード会社とのトラブルでアルバム一枚ごと一旦お蔵入りに成った曲のうちの一曲です。(正確には正録音テープのコピーがエンジニアが保有していた物だとか) そのテープから4曲が1990年のベスト・アルバムに収録されて陽の目を見ました。その後に2000年に10曲全部が正規に発売されています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Oil Fumes And Sea Air | Stray 1973's Album "Mudanzas") | Del Bromham | |
英国ハード・ロック・バンドのひとつとして`70年代前半には日本でも結構アルバムやシングルも出ていたストレイ。ここでも前ページで一曲 "Woolie" という曲を取りあげていましたが、アメリカンっぽいロックでした。そして今回のこの曲もやはりアメリカン・ロックの風を感じる曲です。 ストレイ自体は21世紀に入っても活動をしていて、2013年が初来日というバンドです。今までに相当数のアルバムを出しています。わたしは`70年代発表の10枚は持っていますが、その後は追わなくなりました。ただ、`70年代の作品は結構好きで時々聴き返します。ハード・ロック系はユーライア・ヒープ、レッド・ゼッペリン、ディープ・パープル等に比べてやはり強烈感がイマイチという思いでした。その代わりというか時々演奏するアメリカンっぽい曲に何故か親しみや落ち着きを貰ったバンドでした。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
I Wanna Be Free | Stray 1976's Album "Hearts of Fire") | Del Bromham | |
もう一曲ストレイを彼等のアルバムはファーストから6枚目までは Transatlantic というイギリスのマイナー独立レーベルから出されていましたが、その後、 Dawn、Pye と`60年代にポピュラー系レコードで有名になった会社へ移籍しており、この曲収録のアルバム『Hearts of Fire ロックンロール魂』もPye から発売されていました (日本ではテイチク) 。`70年代初頭はハードロックバンドとしての評価での出現でしたが、この頃には HR に拘らず普通の英国ロックバンドといった認識で通っていたとの認識でした。 ハードロックというジャンルに囚われないという意味では、この曲はかなり聴き応えのあるよく出来たロック・ナンバーだと思います。彼らの曲のほとんどの曲作りに関わっているのがギターのデレク・ロイ・ブロマム(略称、デル・プロマム)で再結成、再々結成後もリーダー的存在です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
American Woman | The Guess Who (1970;s Album "American Woman" & Single) | Lenny Kravitz (1999's Single) | Burton Cummings, Garry Peterson, Jim Kale, Randy Bachman |
ゲス・フーは`60年代から活動しているカナダのバンドで、「`60s Rock」のページで "These Eys" , "No Time" を既に取り上げていますが、ヒット性で云えばこの "American Woman" は忘れてはならない曲でした。アルバム録音は`69年乍ら発売は`70年1月に「The Guess Who」改名後での五作目アルバムとして出されていました。(Chad Allan & the Expressions名義時に二作発表)`60年代後半の演奏としては実力を充分に感じられるバンドでしょう。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
The Devil Went Down to Georgia | Charlie Daniels Band (1979's Album "Million Mile Reflections") | Charlie Daniels,Tom Crain,"Taz" DiGregorio,Fred Edwards,Charles Hayward,James W. Marshall | |
サザン・ロック・バンドとして本国では人気がありながら日本では人気が上がらないバンド、チャーリー・ダニエルズ・バンド。ロック色よりもカントリー色の方が強いことが原因だと思われますが。 この曲収録のアルバムはレーナード・スキナードのロニー・ヴァン・サンドを追悼する意味と、エルヴィス・プレスリー、ジャニス・ショプリンへの追悼をも併せて発売され、ナッシュヴィルのスタジオで録音されています。この曲 "The Devil Went Down to Georgia" はBB誌Hot100で3位迄上がるヒットと成りカントリーチャートでは1位にも成ったバンド最大ヒット曲で、カントリー・ロック。ヘヴィーとかハード調ではなくアコースティックなロックなのが原因か、日本ではあまり知られていないのが惜しいです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Shakedown Street | Grateful Dead (1978's Album "Shakedown Street" & Single) | Jerry Garcia, Robert Hunter | |
ジェリー・ガルシアとグレイトフル・デッドという名前は、昔からの洋楽ファンならばキッと聴いた事があると思われますが、ヒット曲名となるとほぼ知られていない感じです。`60年代サンフランシスコ一帯で広まったフラワー・ムーヴメント・ミュージックの中から生まれたバンドなので、名前だけは先に知れ渡ってしまいました。その後商業的には走らず、コンサートやライヴ活動を中心に全米を横断。人気を博したためか本国では有名で国外では発表曲自体を知られるに至らなかったのでしょうか。 1965年から活動していて多くのアルバムやシングルを出していながら、ヒットチャートに入ったのは数曲でトップテン内に入ったのは "Touch of Grey" という曲のみ(9位)他は60位内にも残せませんでした。 この曲もシングル化されては、いますがHot100以内には入っていません。 プロデュースがリトル・フィートのローウェル・ジョージで、リトル・フィートに近い曲調です。ヒットした "Touch of Grey" はポップ調で心地よい感じですが軽さが気に成ります。その点この曲は粘っこさがクセに成りそうな不思議感があります。耳に残る可能性大です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
I Make Love | Jo Jo Gunne (1972;s Album "Jo Jo Gunne") | Jay Ferguson | |
ジョ・ジョ・ガンというバンド、名前だけは早くから知っていましたが。聴くようになった時には既に一旦解散していたバンドでした。(2005年に再結成アルバムが出ましたが、最初は1974年に解散)フォガットを聴いていた時に似たようなサウンドのバンドだという事で聴いてみたのですが、確かに全体のイメージはフォガットと似ていると思った記憶があります。強烈なキラー・チューンが一曲でもあればそこそこの人気を得られたのでしょうが、早くに消えてしまったバンドでした。その中でこの曲はもう少し時間を長くしてシングル化して宣伝すれば恐らくヒットしたと思えるほどの出来です。ハード・ロック調で良い曲だと思うのですが・・・ |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Rock Around The Symbol | Jo Jo Gunne (1973's Album "Bite Down Hard " & Single) | Jay Ferguson | |
この曲はブギー・タイプのロック。聴き返すと結構印象深い曲なのです。`70年代前半のAsylum と言えばジャクソン・ブラウン、リンダ・ロンシュタッド、イーグルスなど当時のウエスト・コースト・ロックを引っ張っていたレーベルでロサンゼルスで結成されたジョ・ジョ・ガンをデビューさせたのは普通なのでしょうが、カリフォルニアを連想させるイメージでなく、ドライビング・リズムのビートをよく使ったブリティシュ・バンド・スタイルで演奏するバンドと契約したのは意外です。"Run Run Run" という曲だけしかチャートインしなかったバンドですが、「あと一歩」といったタイプの曲を多く作っていたバンドですので割と 隠れファンが居そうだと思います。わたしも2005年再結成アルバム迄入手しています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Blue Collar | Bachman-Turner Overdrive (1973's Album "Bachman-Turner Overdrive" & Single) | C.F. Turner | |
ゲス・フー脱退後にランディ・バックマン達が結成したバンド、「Brave Belt」を経て改名したバックマン-ターナー・オーヴァードライヴ。日本で人気が出たのはB.T.O.名義の三作目の『Not Fragile』からで、わたしも最初に買ったのは三作目でした。アメリカでは二作目で人気が出てその後にファーストが売れ出した模様で日本でも同じです。 そしてこの曲 "Blue Collar" はファースト収録曲。『Not Fragile』ではハード・ロック系の曲が人気を得ていましたがこの曲は、間奏のギターソロがジャズっぽくジャズ好きのわたしにはたまらなくて、聴いて直ぐに曲名を覚えた一曲でした。作曲のC.F. Turner (Fred Turner) はその後ランディ・バックマンが抜けた後もB.T.Oを引っ張っていました。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Shotgun Rider | Bachman-Turner Overdrive (1977's Album "Freeway" & Single) | Randy Bachman | |
ランディ・バックマンはこのアルバム『Freeways』を最後にバンドから抜けるのですが、BT.O.らしいロック・ナンバーを残しています。わたしは彼らのロック系の曲の中で一番好きなのがこの曲なのですが、シングル化されていながら、BB誌チャートに全くランクイン形跡がないのですね。 カナダのバンドですが、`70年代前半期のドゥービー・ブラザースの様な「これぞ、アメリカン・ロック!」といった感じのノリのよいロック・ナンバーだけに、惜しい気持ちを持ってしまいます。ホント良い曲なのに・・・ |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
I Can See You | Keane (1982's Album "Today,Tomorrow and Tonight") | Tom Keane, Mike Himelstein, Mark Moulin | |
「キーン」という全く同名の英国4人組のバンドが居ますが、こちらはアメリカの男性デュオの方。1976年にトム・キーン、ジョン・キーンという13歳と12歳の少年が組んだデュオで、最初は「ザ・キーン・ブラザース」という名で`77年と`79年に2枚のアルバムを発表。その後「キーン」名義で`81年、`82年に2枚のアルバムを出した後に解散しました。このアルバムはその中のラスト・アルバムからの曲で、シングル・カットはされませんでした (別曲がシングル化)。シングル化された "Oh Oh Oh" などはポップ調ロックですが、こちらの "I Can See You" の方は「ヤングTOTO」とも称されたことからも想像できる精錬された‘80年代AOR系のロック・ナンバー。タイトなリズムにコーラスが上手く乗ってこちらがシングルカット去れれば良かったと思います。バンド形式アルバムでサポートメンバーとしてマーク・モーリン(g,vo)、ジェイソン・シェフ(b,vo)が参加。トムはキーボードとリードヴォーカル、ジョンはドラムス担当です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Help! Help! | The Keane Brothers (1977's Album "The Keane Brothers") | Tom Keane | |
これは上記のキーンがキーン・ブラザースとしてデビューした最初のアルバムのトップに置かれた曲です。`64年生まれと`65年生まれの兄弟デュオですので日本の制度では中学生です。若々しいポップ・ロックですが、兄のトムが曲を書いています。この人の才能は凄くて解散後はソロで活躍しています。 とにかく声質が素晴らしく、ハイトーンが綺麗に伸びるのでわたし好みです。(ヨーロッパのメタル系ヴォーカリストはみんな綺麗なハイトーン・ヴォイスを持っています) この若さは‘90年代に日本で出現したガールズ・グループ「SPEED」を思い起こさせます。 わたしはバブル景気が伸び始めた`80年代後半から`90年代半ばまでは殆どというか全く邦楽に関心がありませんでした。完全に100%洋楽一辺倒の時代でしたが、安室奈美恵嬢, MAX達の後輩 SPEEDの "Body & Soul" で再度邦楽にも耳を傾ける様に成ったのですが、SPEEDのメンバーも中学生だったのを思い出します。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Sand in Your Shoes (別れる運命) | Al Stewart (1976's Album "Year of the Cat" & Single) | Al Stewart | |
アル・スチュアートは大好きなSSWで「ジャンル無しページ」でも選んでいますが、この曲はフォーク・ロック調の曲です(同名異曲の曲が有るようです)。彼はスコットランド出身ですが、どことなく北欧の香りが漂うようなメロディーを奏でる人で、一概にフォーク・ロックとは言い切れないジャンルを飛び越えたミュージシャンだと思います。実際の人物像は知りませんが、「子供時代から外で遊ぶことなく、屋内で読書に勤しみ、哲学や歴史に想いを馳せていた少年」といったイメージで想像してしまう様な人です。 彼のアルバムはスタジオ盤13枚、ライヴ盤1枚と計14作のアルバムを持っていますが、これは一番売れた7枚目のアルバムからの曲でシングク化されましたが、シングルは不発でした。 まだまだ人気の無かった`60年代後半から`70年代前半の作風に近い曲なので、それが商業的に影響したのかも知れませんが、彼の魅力はこの「思考る青年風」な雰囲気が魅力の人なのですが… |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Electric Los Angeles Sunset (狂ったロスアンジェルス) | Al Stewart (1970's Album "Zero She Flies" & Single) | Al Stewart | |
もう一曲アル・スチュアートを。彼が世界的に名が知れ渡っていた時期は概ね`70年代半ばから`80年代初頭位までだった様に思います。わたしが知ったのも`78年での邦盤による発掘系のシリーズからでした。 そして初期のアルバムに遡って行ったのですが、この曲はサード・アルバム収録曲です。この曲もどことなく北欧の香りを感じます。初期の彼の曲はこの様な感じなのが多いので、そこが時々聴きたくなる要因のひとつです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Can't Get Enough Of Youd | Blues Magoos (1970's Album "Gulf Coast Bound") | Eric Kaz | |
ブルース・マグースは`60年代ロックページでも取り上げていましたが、サイケデリック・ロック、ガレージ・ロックの筆頭グループのような存在でした。それが、キーボーディストがラルフ・スカラからエリック・カズに変わった前作からジャズっぽいアレンジが入る様に成って来ていました。アルバム全体では「Jumbled Rock」とでもいえそうなジャンル・ゴチャマゼな構成でその中でこの曲はクロスオーバー的ロックです。サックスが駆け巡ったりかなりジャズっぽい雰囲気で好きな初代コロシアムに通ずる部分もあります。12分を超える曲ですが飽きることなく浸れます。ジャズ・ロック好きなら絶対に気に入るでしょう。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Magoo's Blues | Blues Magoos (1970's Album "Gulf Coast Bound") | Pee Wee Ellis | |
ブルース・マグースの上記と同じアルバム収録曲です。作者がエリック・カズでなくサキソフォニストのピー・ウィー・エリスであるためでしょうか、上記以上にジャッズ要素が強く、ロック・リズムを使用したクロスオーバー・ジャズといった感じです。ほぼ8分弱の曲乍ら時間を忘れて聞き入ってしまいます。わたしはジャズもブルース・ロックも十代の時期に好きに成っていますが(少しジャズの方が早かった)、ロック系はラジオで聴けましたが、ジャズはジャズ喫茶へわざわざ出かけて行かなくては聴けませんでしたので、時を忘れて聴き入ってしまう事が普通に有りました。こういった人をひずり込むような音楽は大好きです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
The Way It Is | Bruce Hornsby and the Range (1986's Album "The Way It Is" & Single) | Bruce Hornsby | |
ブルース・ホーンズビーという多才なミュージシャンのことはほとんど知りませんでした。ただこの曲が全米で大ヒットして、日本でも知られる様に成りシングル盤を買いました。当時ロック・シンガーで最もアメリカを感じていたボブ・シーガーを連想しました。ボブの曲は『ジャンル不問ページ』で "Against the Wind" を記していますが、同じ様な雰囲気の曲でした。 ![]() |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Fire Lake | Bob Seger & The Silver Bullet Band (1980's Single & Album "Against the Wind") | Bob Seger | |
そのボブ・シーガーの曲です、 "Against the Wind" 一曲しか選んでいなかったので。 この曲は同アルバム発売前の先行シングルとして出された曲です。この曲もアメリカン・ロックそのものです。ヨーロッパのロック・バンドでこれほど自然 (それも大自然) を感じさせる曲をほゞ見かけないです。土地柄なのでしょうネ、もしかしたらモンゴル人が西洋音楽をしたら可能なのかもしれません。広大な土地で馬を走らせている人たちが奏でるロックといった感じです。バック・ヴォーカルにイーグルスのグレン・フライの名がありました。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Night Moves | Bob Seger & The Silver Bullet Band (1976's Album "Night Moves" & Single) | Bob Seger | |
ボブ・シーガーを最初に知った曲です。`60年代からレコード界で歌っており、小ヒットは時折出していた様ですが、アメリカ本国でも「有名」と迄は行かず一部ファンの間での人気だった模様。 そしてこのシングル、アルバム共にBB誌10位以内に入るヒットと成り全米に知れ渡り、日本でも知られる様に成ったシンガーです。この曲も大地を感じるアメリカン・ロックの代表でしょう。今までに種々のバック・バンドとレコーディングしてきたのですが、このアルバムからはハッキリと The Silver Bullet Band と名を入れています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Believe In Humanity | Carole King (1973's Albun "Fantasy") | Carole King | |
キャロル・キングです。女性SSWでは恐らく実績は一番でしょう。SSWの中ではボブ・デイランは近年のオフィシャル・ブートレッグ・ライヴシリーズ以外の世紀リリースアルバムは全部持っていますが、キャロル・キングもスタジオ・アルバムでは『Speeding Time』、『Touch the Sky 』とクリスマス・アルバムの三作以外、ライヴ盤三作とThe City時代、`50`〜60年代シングル集、ゴーフィン・キング作品集など所持とそこそこのファンだと自分では思っています、その様な中でも一番好きなアルバムがこのソロ四作目のアルバムです。アルバム・チャートの結果は前後二作ずつが1位〜3位と高セールスに挟まり6位止まりでしたが、魅力は劣らないと思います。 デヴィッド・T・ウォーカー、ハーヴィー・メイソンなどジャズ畑からの参加プラスホーン楽器が沢山導入、サックスはジョージ・ハリスンともツアーした事のあるトム・スコットが吹いています。全体的にジャズっぽさ、ソウルっぽさ、ちょっぴりファンキーぽさの有る曲が種々ありますが、この曲はその特徴が全部詰まっている感じです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Do You Feel Love | Carole King (1993's Albun "Colour of Your Dreams") | Carole King | |
キャロル・キング20世紀最後のアルバム、通算15作目となるソロ作『Colour Of Your Dreams』、`70年代に戻った?と思える部分もありますが、セールス的には芳しくないアルバムだった様です。ただやはり内容は悪くはなく聴き物は勿論あります。この曲はロック調で聴けば聴くほど味が出てくる不思議な魅力を持っています。わたし自身は何度も何度も聴いていますが新鮮です。キャロル・キングの場合作曲能力ばかりが話題に成りますが、この曲のヴォーカルはかなり奥深くそれが「飽き」寄せ付けないのだと思えますが。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Tempt Me (If You Want To) | Lisa Hartman (1988's Album "'Til My Heart Stops") | Bill Wray, Jude Cole, Lisa Hartman | |
日本ではほぼ無名に近い人ですが`80年代には輸入盤店でアルバムは結構見かけたシンガーです。本国アメリカではテレビ女優として長く活躍されている様ですが、`80年代以降は日本でのアメリカンドラマ放映が極端に少なく成ったので、彼女の出演ドラマが日本で見られたかどうかは判りません。アルバムは4枚出ていてこの曲は4作目のトップを飾るロック・ナンバーです。「いかにも`80年代後半時期のロック・ナンバー」といった曲調で、この時期のアメリカン・ミュージックを聴いていた物には納得の曲調です。「If You Want To」 の繰り返し部分が耳に残ります。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Shotgun Rider | Delbert McClinton (1980's Albu8m "The Jealous Kind" & Single) | Larry Henley, Jim Hurt, John Thomas Slate | |
この "Shotgun Rider" という曲名、上の方で記したバックマン・ターナー・オーヴァードライヴの曲と同名異曲に成ります。 BT.O.の方はチャートインしませんでしたがデルバート・マクリントンの方は下の方BB誌70位を記録していました。 こちらの方も如何にも「アメリカン・ロック」といった感じの曲ですが、かなりウエスト・コーストロック風です。マクリントンはシンガーソング・ライターとしての認識もありますが、他人の曲の録音もかなり多い人です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Holdin' In | Tané Cain (1982's Album "Tané Cain" & Single) | Jonathan Cain, Pug Baker | |
トー二ー・ケイン (・マックルーア)はテレビ女優としてキャリアをスタートさせた後、歌手としてこのソロ・アルバムを出した時点ではジョナサン・ケイン氏との結婚時だったので「ケイン」名でのリリースでした。(離婚後に「マックルーアの本姓に戻す」) ただ、期待されながらもアルバムは1枚のみ、シングルは同アルバム内から出された3枚のみで歌手生活を終えてソング・ライター、モデル、女優等で活躍。 この曲はその中でBB誌Hot100圏内に入った唯一の曲で37位迄上がりました。日本でのジャンル分けでは「産業ロック」と言われる部類に入るのかも知れませんが、多分にヨーロッパのロック。サウンドに近い曲調でハード・ロックファンにも人気が有ったと思います。 ![]() |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Laid Back Days | Jackie DeShannon (1972's Album "Jackie") | Jackie DeShannon | |
知名度は割と低いSSW、ジャッキー・デシャノンの数多いアルバムの中で後年に成っても結構目にするアルバムがこの曲収録のアルバム 『Jackie』。全曲ではない様ですがメンフィスのアメリカン・サウンド・スタジオでの録音が含まれています。南部の音楽が好きな者にとっては必須作品となってしまいます。良い曲が多い中この "Laid Back Days" は先ずメンフィスでの録音で6分越えの曲。前半と後半がコロッと曲調が変化します。前半はR&Bっぽい語りで珍しく黒っぽいヴォーカルで、後半は若干ジャズっぽいアレンジ、そしてレジー・ヤングのギターが気持ちよく心地よい響きで鳴っています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Bad Water | Jackie DeShannon (1971's Album "Songs") | Jackie DeShannon | |
この曲が収録されているアルバムも、曲指定はないですがメンフィスのアメリカン・サウンド・スタジオでの録音が含まれています。泥臭いリズム主体のスワンプ・ロックっぽいサウンドなので、おそらく南部のミュージシャン参加曲であろうと思われます。ジャッキー・デシャノンの歌い方もフォーク系でなくロックっぽい歌い方で曲を活かしています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
We Don't Talk Anymore (恋はこれっきり) | Cliff Richard (1979's Single & Album "Rock 'n' Roll Juvenile") | Alan Tarney | |
`60年から英国トップ・シンガーの地位を維持し続けているクリフ・リチャード。ただ何故かアメリカでの人気はそれほどでもない感じ。チャートの歴史を見ても1969年まででBB誌HOT100登場曲は6曲のみで最高位は25位、30位がが一曲ずつで他は下位ランク。イギリスではNO.1ヒット多数で35曲がTOP10内です。`76年に "Devil Woman" (この曲は取上げ済) が6位に入り、そして`79年にこの曲がBB誌7位にランクインしました。`70年後半に成って少しずつアメリカでも認められ来たようです。 AOR系のロックで確かにアメリカ受けしそうな曲です。印象的で良い曲です。(英国では勿論No.1ヒットです) |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Dreamin' | Cliff Richard (1980's Album "I'm No Hero" & Single) | Leo Sayer, Alan Tarney | |
クリフ、3曲目の米国BB誌チャートトップテン入り曲で10位でした。上記の曲に続き曲はアラン・ターニーが担当乍ら作詞はレオ・セイヤーです。`80年代に日本で「産業ロック」という言葉でジャンル分けしたロックが有りましたが、その様な曲調のはしりともいえそうな曲調です。 「産業ロック」嫌な言葉の響きですがわたしはボン・ジョヴィ、スターシップ、ハートなど大好きな音楽が沢山あるジャンルです。気にしないで心地よいサウンドに浸っています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Here I Go Again | Kim Richey (1995's Album "Kim Richey") | Kim Richey | |
1995年にデビューした女性シンガー、キム (キンバリー)・リチー。この曲収録のデビュー・アルバムから2曲がシングル化されてそれぞれカントリーチャートで40位台、50位台と小ヒットを出し少しは話題に成った様でしたが、その後活動を続けながらも名前が知れ渡ることは無くなっています。 21世紀突入後は知りませんが、`90年代のキムのサウンドは「`70年代ウエスト・コースト・ロック全盛時の雰囲気」を持った曲調が主でしたので、時代に合わないという事だったのしょう。 この曲はシングル化されませんでしたが、`70年代のリンダ・ロンシュタッドを思い起こさせる作りであの時代が好きな者にとっては、何とも言えない気持ちに成ります。 ![]() |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
My Lady | High Mountain Hoedown (1970's Album "High Mountain Hoedown") | Jerry Williams | |
デルバート・マクリントンのヒット曲 "Givin' It Up for Your Love 君にギブ・アップ" やエリック・クラプトンの "Forever Man" などのヒット曲の作者、ジェリー・ウィリアムスが最初に組んでいたバンド、ハイ・マウンテン・ホーダウンのデビュー・アルバム内の一曲。エリック・クラプトンが米南部の音楽に傾倒していた時期にクラプトンとの交流が始まっていたとの事で、その時代の象徴、スワンプ・ロック系のサウンドですが、チャック・ベリーの曲やザ・バンドの曲のカヴァー以外はウィリアムスのオリジナル。ただそのオリジナル曲類はどの曲も似た感じのサウンドで統一されていて物足りなさはあります。この曲も同アルバム内の " Nellie" とソックリです。それでも実に味のある曲で通して何度聴いても耳に残り飽きないで流れて行きます。彼のヴォーカルも独特です。 ベース、ジェリー・マクドナルド、ドラムス、レックス・ラドウィックのトリオ編成バンドです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Down Home Boy | High Mountain (1970's Album "Canyon") | Jerry Williams | |
ハイ・マウンテン・ホーダウンの二作目になるアルバムからのトップ収録曲。バンド名の表記が「High Mountain」と短くなっています、またこのアルバムの米国以外の発売には「The Jerry Williams Group」名義の物もあり、その盤のタイトルは『Down Home Boy』とこの曲名をアルバム名にしています。確かにこの曲以外はかなり地味曲が多く、確かにヒット性なしのアルバムです。 この曲は正統派ロックンロール、良質ハード・ブギーと云ったタイプの曲で他の曲とはまるっきりタイプ違いです。フォガットを思い起こしました。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Watching Your Every Move | Colosseum (1997's Album "Bread & Circuses") | Jon Hiseman, Clem Clempson, Dick Heckstall-Smith | |
`60年代末にジョン・ハインズマン率いる実力派ジャズ-プログレッシヴロック・バンドとして活躍していたコロシアム。別のページで "Elegy" を取り上げていますが、解散後の`73年に知った曲でしたが強烈な印象を受けた曲でした。 1971年に一度解散していますが、`90年代中頃に再結成し初めてのスタジオ録音盤のトップ収録曲。初期の頃に比べてさすがにプログレッシヴな意味合いはなく、音楽的な部分では`70年代中頃のロック要素を感じる部分もあります。その分力強さを感じます、サックスが入っていなければ`70年代のディープ・パープルを思わせる正統派ハード・ロックです (メタルではない)。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Wherever I Go | Colosseum (1997's Album "Bread & Circuses") | Dave Greenslade | |
上曲のコロシアム同アルバム内の曲。綺麗なメロを持った歌い上げタイプの曲で、ヴォーカルな第一期の解散前、1970年に加入していたクリス・ファーロウ。英独のHR/HMバンド特有のハード・ロック曲の合間にバラード系楽曲を入れてアルバム作りをするといった特徴をよく表している感じです。この曲の作者グリーンスレイドは第一期解散後に「Greenslade」というバンドを組んだのでファースト・アルバムを出し、幻想的なジャケットに惹かれて購入したのですが、無味無臭な感想も出ない程特徴のない印象でした。再結成で再度コロシアムに参加、このアルバムでも数曲を単独で書いていますが、やはりこの "Whereever I Go" 以外は印象の薄い曲で終わっていると感じます (共作曲には印象深い曲もありました)。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Hotel California | Eagles (1976's Album "Hotel California" & 1977's Single) | Don FelderDon HenleyGlenn Frey | |
イーグルスは前ページで「テイク・イット・イージー」と「呪われた夜」を取り上げていますが、やはりこの曲を選ばない事には・・・という事で「ホテル・カリフォルニア」、一般的に我が国の普通の音楽ファンはこの曲でイーグルスを知ったという事が多いのではないでしょうか? 曲の構成は素晴らしく一度聴いたら先ず忘れない曲のひとつです。ただ、わたし自身はリンダのバックバンドからカントリー・ロックの道を歩み始めた頃のイーグルスが一番好きなのは今も変わりません。この曲に出てくる「ホテル・カリフォルニア」というホテルは当時アメリカには存在しないホテルだという事も話のタネに成っていましたが、昔、大阪アメリカ村には有ったのです。ヒットした数年後にもアメリカ村では時々この曲が流れていたと思います。そして`80年代初頭、シンボルの三角公園の改装中、周囲の壁には初代大統領のリンカーンの絵が描かれていました。 わたしは当時一眼レフカメラにコダックのトライXというフィルムを入れて持ち歩くことも有り、その壁の写真のネガを探したのですが、旅行関係以外のネガは無くしてしまった様でした。プリントした物から一点出たので残して置きます・・・電柱がリンカーンの目を隠している物しかなかったのですが。 ![]() |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Chequered Love | Kim Wilde (1981's Single & Album "Kim Wolde") | Marty Wilde, Ricki Wilde | |
キム・ワイルドという英国の女性歌手、`80年代には結構日本で人気が有りシングル盤も多数発売され、CMのテーマ・ソングにも起用されていた程でしたが、`90年代以降は殆んどレコード・CDは勿論、名前すら聞かなくなっていますが、欧州各国では活躍中だとか。そのようなキムのシングル第二弾で一枚目の "Kids in America" がヨーロッパ、アメリカ、日本でかなりのヒットと成り次いで発売されたのがこの曲でした。(ファースト・アルバムよりの先行シングルです) 丁度この時期にイギリスのプリテンダーズ、エルヴィス・コステロ等の音楽が流行っていました。この曲 "Chequered Love" を聴いた時、まるでプリテンダーズのサウンドそっくりだと感じたのを覚えています。声質はクリッシー・ハインドに比べて明らかに子供っぽい声ではありましたが。(キム20歳の時でした) このサウンド、ブロンディーのデビュー時のサウンドにも通ずるところあります。わたしは一枚目より好きな曲となりました。作詞はお父さん、作曲は弟さんという家族ぐるみの曲で、本国ではヒットしましたがアメリカでは不発の様でした。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
You Came | Kim Wilde (1988's Album "Close" & Single) | Kim Wilde, Ricki Wilde | |
もう一曲キム・ワイルドを。`80年代後半に入ってくるとキムの人気は日本でもかなり落ちってきたのですが、アメリカでは日本よりも人気は霞んでいましたが、突然`86年にシュープリームスのカヴァー "You Keep Me Hangin' On" が突然全米1位のヒットと成ったいました。カヴァーソングでNo.1ヒットを生むのはグランドファンクでも有りましたが、驚きです。一時的にアメリカでの人気は再燃していた様です。 この曲もアルバムからシングルカットされて全米41位、全英3位のヒットと成りました。如何にも英国ポップ・ロックといった曲調で`70年代後半のパイロットやスゥイートの風味です。ブリティッシュ・ハードの影に隠れていましたが、こういったポップ・ロックも英国内ではヒットしていました、捨てがたい曲がいくつかありました。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Mary Won't You Warm My Bed (メアリー、ぼくのベッドを暖めて) | Colin Blunstone (1971's Album "One Year") | Mike d'Abo | |
コリン・ブランストーンは`60年代にイギリスで結成され、"She's Not There" の全米No.2ヒット (Cash BoxではNo.1) を放ったゾンビーズのヴォーカリスト。`69年からソロで活動していてこの曲は`71年発売のファースト・ソロ・アルバム収録曲。コリンの幅広いヴォーカルを活かしてリラックス時に聴く様なバロック・クラシック調の曲が多い中、何故かこの一曲だけがドラムスが活躍するロック調の曲に成っています。この曲だけマイク・ダボ(マンフレッド・マンでポール・ジョーンズが抜けた後のヴォーカリスト)の作という事が関係しているのでしょうか? |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Poor Poor Pitiful Me | Warren Zevon (1976's Album "Warren Zevon") | Linda Ronstadt(1977's Album) Terri Clark (1996's Single) |
Warren Zevon |
この曲はリンダ・ロンシュタットが歌ってヒットした曲 (その時の邦題は『私はついていない』) で、作者のウォーレン・ジヴォンの事を知るキッカケと成った曲です。ウォーレン・ジヴォンのこの曲を含むアルバムをプロデュースしたのはジャクソン・ブラウンでリンダに歌ってみてはと薦めたのもジャクソン・ブラウンだったとか。当時輸入盤を扱う多くのレコードショップでウォーレン・ジヴォンのアルバムが目につく所に置かれていました。 ![]() |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Johnny Strikes Up the Band | Warren Zevon (1978's Album "Excitable Boy") | Warren Zevon | |
もう一曲ウォーレン・ジヴォンの曲を。上記の曲収録のアルバムはセカンド・アルバムに成るのですがこちらは次のサード・アルバムからで彼の作品中最も売れたアルバムでした。確かに良い曲が多いです。シングル化は5作も出て "Werewolves of London" がヒットしましたが、シングルヒットしなかったこちらの方が私は好みです。`70年代のあのウエスト・コースト風味を感じます。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Hearts on Fire | Randy Meisner (1980's Album "One More Song" & Single) | Eric Kaz, Randy Meisner | |
「ハーツ・オンファイア」というタイトルを持つ曲は結構沢山ある様でわたしもエディ・ラヴィットのも持っています。こちらは元イーグルスのランディ・マイズナーのソロ独立後の曲。 イーグルス創設期から『Hotel California』迄で脱退したランディ。わたしのイーグルス・ファン歴の時期と重なります。結構ポップ調であり乍らウエスト・コーストの雰囲気を持った曲です。 共作者のエリック・カズはブルース・マグースの元メンバーですが`70年に解散後はソング・ライターとして活躍していますが結構ヒット曲を書いている売れっ子ライターでした。 この曲はBB誌HOT100で19位、カントリー・チャートで14位迄上がるヒットと成っています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Darkness of the Heart | Randy Meisner (1982's Album "Randy Meisner" ) | David Palmer | |
もう一曲ランディ・マイズナーを。こちらはソロでのサード・アルバム収録曲でシングル化はされなかったです。曲作りに加わっていないので、彼にしては珍しくポップ・ロック調の曲です。 作曲はスティーリー・ダンの初期ヴォーカリストだったデヴィッド・パーマーという意外な人でした。このアルバムではエルトン・ジョンやブライアン・アダムスの曲などを歌い、結構幅広いタイプをこなしていました。そしてまた様々なバンド活動を始めて行きました。 |
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As The Years Go By (霧の中の二人) | Mashmakhan (1970's Single & Album "Mashmakhan") | Pierre Sénécal | |
マッシュマッカーンというカナダのバンド、この曲はアメリカBB誌HOT100で31位ながら日本では`71年に洋楽で1位に成るほどのヒットという記録が残っていました。イントロが強烈で同時期にヒットしていたほぼ一発屋のチェイス "黒い炎" (前ページ取上げ済) のイントロもそうですが、始まり部分からヒット性を感じます。 ところで後で知ったのですが、この曲、原盤に有ったもう少し長いイントロ部分を日本向けにカットしたのだとか(?)。ヴィーナスの "悲しき鉄道員" も日本向けに速度を若干早めたとか (こちらは洋盤と聴き比べて時間差有りを確認しています)、当時の業界はいろいろ工夫していたのですね。 |
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I Got a Woman (悪い女) | Andwell (1970's Album "World's End") | David Lewis | |
‘68年に北アイルランドで結成されたバンドで名前は The Metho→Andwellas Dream→Andwella と変化していたバンドのアンドウェラ。その音楽性は多様で色々なジャンルの音楽を曲毎に感じます。Andwella としては一作目、Andwellas Dream 時をファーストとすればセカンド・アルバムとなるアルバム収録曲です。イギリスの Reflection レーベルからデビューしていますが日本にはアメリカ経由 Dunhill レーベルを通じて東芝から発売されていました。そしてこの曲は「悪い女」というタイトルでシングル発売をされていたのを見た事ありましたが、当時は他のダンヒル・アーティストたちに比べてそこまで人気が無かったと思います。アルバム全体にはいろいろなジャンル要素が入っていて、この曲の様にブルース系ギターをフューチャーしていると思えばジャズ風な曲やカンツォーネ風、古典音楽風など実験性が強くそこがプログレ系バンドだと紹介された所以でしょう。 一応ブルース・ロックの部類に入る曲ですが、ヴォーカルは粘っこさが無く白人らしさを感じます。そこがまた良い感じです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
The World Of Angelique | Andwell (1970's Album "People's People") | David Lewis | |
この曲はアンドウェラ通算三作目のアルバム収録曲。 若干ヨーロッパ雰囲気のメロディーも出てきますが、アメリカン・ロック系のシンガーソング・ライターが歌いそうなタイプの曲です。彼等のアルバムはどのようなタイプの曲が出てくるのか想像が付きにくい多種ジャンルOKなバンドです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Man Without A Name | David Lewis (1970's Album "Songs of David Lewis") | David Lewis | |
そのアンドウェラ在籍時にデイヴ・ルイスがデヴィッド・ルイス名義で出したソロ・アルバム『Songs of David Lewis』内収録曲。何故かこの一曲のみが他の曲との統一感が違う当時のウエスト・コースト・ロックタイプに成っています。聴くほどに味が増してくる曲です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Buffalo River Home | John Hiatt (1993's Album "Perfectly Good Guitar") | John Hiatt | |
全体的な風貌から都会派シンガーの印象の強い人ですが、全てのジャンルOKの凄腕SSWです。この曲はかなり南部の雰囲気を持った曲で`90年代に作られた曲と云うより`70年代後半から`80年代前半に流行った曲調を思い浮かべます。わたし好みの曲です。A&Mレーベルでの最後のスタジオ録音盤でかなりの曲が南部風サウンドです。完全スワンプタイプも有りました。この傾向は次のCapitol盤でも続いています。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Livin' For Me | Garland Jeffreys (1979's Album "American Boy & Girl") | Garland Jeffreys | |
昔、`70年代後半から‘80年代初頭にかけて日本のみだと思われますが都会派ロッカー達の音楽を「ストリート・ロック」と呼んでブルース・スプリングスティーンやビリー・ジョエルをを筆頭に売っていた時代が有りました。多くはニューヨークを背景にしていたと思いますが、もう少し前の時代のロック・ファンにはニューヨーカーといえばアル・クーパーが先ず浮かびます。勿論ニューヨークのブルックリン出身の根っからのニューヨーカーで「自由の女神」を模したアルバムも懐かしい時代です。そして同じくブルックリン出身でニューヨークが良く似合うのがこのガーランド・ジェフリー。前ページで "Wild in the Streets" を取り上げていましたが、あの曲収録アルバムの二作前のアルバム収録曲がこの曲。粘っこさを持った曲で張りますが決して南部的ではなく都会的な雰囲気を持っています。「ストリート・ロック」と呼ぶにふさわしい曲だと言えます。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
The Stranger (ストレンジャー) | Billy Joel (1977's Album "The Stranger" & `78's Japanese Single) | Billy Joel | |
ニューヨークのロッカーとして日本で紹介されていたビリー・ジョエル、彼はブルックリンではなくブロンクス生まれですが確かに生粋のニューヨーカーでしょう。そしてこの曲の日本でのヒットは大変な物で彼の名が日本で一躍有名にした曲です。この時代映画でも『タクシー・ドライバー』、『ミスター・グッドバーを探して』等が日本でも評判で大都会ニューヨークにおける夜の孤独、虚しさ等に注目が集まっていた時代でした。その中でこの曲もドンピシャの雰囲気でした。 本国、アメリカでは他の曲が数曲シングル化されて好セールスを上げたアルバム乍ら、この曲のシングル化は日本やオーストラリアなどのみの様でした。わたしの買ったのは他のシングル曲も入ったアルバムでしたが、日本でシングル化されたのはイントロ部分を少々カットした短めのヴァージョンでした。確かにヒットしそうなのはイントロ短縮ヴァージョンでしょう。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Iuka | Don Nix (1971's Album "In God We Trust") | Don Nix | |
ドン・ニックスの曲は「ジャンル不問」ページで数曲取り上げていますが、おおむね、南部サウンドをベースにしたスワンプ系ソウル畑のSSWですが、この曲はベース部にロックンロール創世記を思わせる雰囲気があります。彼のソロ・ファースト・アルバムからの曲で録音スタジオはマッスル ショールズで、発売元はレオン・ラッセルで有名なシェルター・レーベル(このアルバムがレーベル2作目)と完全に南部色なのでこの曲が印象的です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Amos Burke | Don Nix (1971's Album "In God We Trust") | Don Nix | |
そしてドン・ニックスの上記の曲と同じファースト・アルバムからの曲で本来のスワンプ・タイプの曲でこのアルバムでも特に印象的なのがこの "Amos Burke"で "Iuka" を取り上げたら放ってはおけない曲だと思います。スワンプ・ロックどっぷりナンバーでしょう。 この曲をはじめこのアルバム収録スタジオ創始に関わった [the Muscle Shoals Rhythm Section] の有名ドラマー Roger Hawkins(ロジャー・ホーキンス)が近年 (2021年) に亡くなっていたとの記事を見ました。サザン・ソウルファンにもおなじみのドラマーです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Stepping Stone (ステッピング・ストーン) | Carmen (1973's Album "Fandangos in Space") | Roberto Amaral | |
カルメンというバンド、結成は`70年米LAでアメリカン・バンドとしてだったのですが、`74年わたしが「カルメン」 (勿論ビゼーのオペラ・組曲) という名に惹かれて買ったのは東芝のOdeonレーベル盤、ヨーロッパ系ポップスを発売していたレーベル経由でしたので当然ヨーロッパのバンドだと思っていました。(後に知ったことだったのですが、結成はアメリカながら、メンバーにはイギリス人もおり、`73年にイギリスの渡ってからレコードデビューしたバンドでした)プロデュースしたのもアメリカからイギリスに渡ったトニー・ヴィスコンティでした。 二作目,三作目も追いかけていましたが、何十年ぶりかに聴き返してみてやはりこの一作目『 Fandangos in Space 宇宙の血と砂』が印象は強烈でした。当時洋楽ファンが最も読んでいた雑誌『Music Life』誌でもかなりプッシュされていました。当時フラメンコ・ロック、プログレッシヴ・ロック・バンドとして紹介されていました。 この曲は確かにアメリカのバンドのサウンドとは思えませんし、フラメンコ・ロックといえば確かにリズムなどから感じますし、歌い方もそう感じます。この曲でカルメンというバンドを追うきっかけに成ったのです。 ![]() |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Sailor Song (船乗りの末期) | Carmen (1973's Album "Fandangos in Space") | David Clark Allen | |
カルメンの曲をもう一曲、どうしても同じアルバムからになってしまいます。わたしの評価としてはこのファーストの次は三作目(ラスト・アルバム) 『The Gypsies ジプシーの涙』になります。 こちらの曲は今、聴けば特にプログレッシヴとは思えませんが、当時の感覚からはプログレッシヴ・ロックと呼んでも納得のサウンド構成でしょう。こういったタイプの曲は自然と呑めりこんでしまう性質を持っていると感じます。 彼らの演奏シーンは "Bulerias"というアルバム・トップ曲の演奏シーンしか観たことありませんが、普通のエレキギターやエレキベースにドラムスそしてタンバリンなどで演奏していました。アルバム・パーソネルには、フラメンコ・ギターやカスタネットなどスペイン・ミュージック特有の楽器も記されていますので曲によっては使われているようです。 独特のサウンドを持っていたバンド「カルメン」、短い活動期間のバンドでしたが忘れられないバンドの一つです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Kodachrome (僕のコダクローム) | Paul Simon (1973's Single & Album "There Goes Rhymin' Simon") | Paul Simon | |
ポール・サイモンは、「`60s Rock」ページで "I Am a Rock" を取り上げていましたが、この曲の初出は`73年。当時わたしはニコンのカメラにコダック・トライXというモノクロネガフィルムを入れてよく撮影に出かけたりしていましたが、この曲のことは知りませんでした。(コダクロームはカラー・スライド用リバーサルフィルムで、スライド映写する機会もなく無縁フィルムでした) この曲を知ったのは映画『Muscle Shoals (黄金のメロディ マッスル・ショールズ)』のサウンドトラック・アルバムを買ってからのこと。米南部のソウル系ミュージシャンやイギリスのロック・ミュージシャンが使うスタジオというのが普通でしたのでポール・サイモンがアルバム製作で使用していたのは (無知ながら) 意外でした。バックのマッスル・ショールズ・リスムセクションとの共演がハマり凄く魅力的な曲になています。かなりお気に入りの曲と鳴りました。 ![]() |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
(Sometimes I Feel So) Uninspired | Traffic (1973's Album "Shoot Out at the Fantasy Factory") | Nicola James Capaldi, Steve Winwood | |
このトラフィックの曲も上記のサントラアルバムに入っていた曲です。スティーヴ・ウィンウッドはスペンサー・ディヴィス・グループ時代のアルバムは数枚、ブラインドフェイスの一枚そしてソロ時代に最も売れた『Back in the High Life』一枚と古くからのミュージシャンながら持っているのは少なめミュージシャンです。トラフィック時代は一度ファーストを買っていましたが売っています。 ここでトラフィックを取り上げるのも意外でした。この曲収録のアルバムはマッスル・・スタジオでの録音ではなくジャマイカだとの事。それなのに…と思いきやバックの演奏陣にマッスル・ショールズ・リスムセクション (David Hood, Roger Hawkins, Barry Beckett, Jimmy Johnson) を使用しているからこの映画サントラに収められた様です、映画は観ていませんが勿論中で演奏されているのでしょう。 曲はイギリス風味を持ちながらもスワンプ・ロックの波の上を漂っているような何とも言えないよい曲だと感じます。スワンプ好きな人は納得でしょう。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
I Need a Lover (アイ・ニード・ラヴァー) | Johnny Cougar (1978's Album "A Biography" & Single) | Pat Benatar (1979's Single) |
John Mellencamp |
この曲を知ったのはパット・ベネターのファースト・アルバム収録曲として聴いたのが先でした。そして本家の方を買ったときには[ジョン・クーガー]を名乗っていましたが、この曲のレコードでのクレジットはジョニー・クーガーです。日本盤だけかと思いましたが外盤でもそうでした。どうも`78年までが[ジョニー・クーガー]、`79年〜`83年途中までが[ジョン・クーガー]、`83年途中から`90年までが[ジョン・クーガー・メレンキャンプ]、`91年以降に本名の[ジョン・メレンキャンプ]でのクレジットに成っているようです。 彼のシングルは最初、アメリカでは発売されずイギリスなどで発売されオーストラリアでヒット。それを受けて`79年にアメリカにて[ジョン・クーガー]名義で発売、そしてアメリカでもヒットしたという経由がありました。 それでわたしが買った頃には[ジョン・クーガー]名義で通っていたのです。録音はロンドンだったのでアメリカ発売は当初見送られたのでしょうか? パット・べネター・ヴァージョンと比較すると好みの問題もあるでしょうけれどわたしは断然パット・ヴァージョンが好きです。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Cherry Bomb | John Cougar Mellencamp (1987's Album "The Lonesome Jubilee" & Single) | John Mellencamp | |
ジョン・クーガー・メレンキャンプ時代のヒット曲。わたしにはランナウェイズの曲として浮かび、気に成った曲名ですが,同名異曲でした。 `70年代にビルボード誌のチャートでメインだったのはポップス用のHot100とAdult Contemporaryでしたが1981年にMainstream Rockチャートというのが間に入ってきた感じで`80年代はロック・ナンバーがACタイプより増えてきたのを感じます。そのメイン・ロックチャートでジョン・クーガー。メレンキャンプは1位曲を数曲出しています。この曲は五曲目の1位曲でポップチャートでは8位です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
So Much for Love | Pearl Harbor and the Explosions (1980's Album "Pearl Harbor and the Explosions") | Pearl E. Gates, Peter Bilt, John Stench, Hilary Stench | |
`70年代後半から「New Wave」と呼ばれるロック・ジャンルのミュージシャンが活躍していましたが、同ジャンルとはいえ、各々の音楽的個性はまちまちでした。わたしも気に入ったバンドと全く興味をそそられないバンドなど存在していた中で、ブロンディー、エルヴィス・コステロ、プリテンダースなどは大好きでレコードも出る度に買っていましたが、同系統のバンドとして、「LPコーナー (大阪の有名な輸入盤ショップ)」で薦められたのがこのサンフランシスコで結成されたパール・ハーバー・アンド・ジ・エクスプロージョンズのファースト・アルバムでした。 ブロンデーのファーストでもそうでしたが、人気の出た "X Offender"、"In the Flesh"でなく"Man Overboard" がその後の付き合いに成ったのと同じでこのバンドのファーストも、"Drivin'", "Shut Up And Dance"の人気曲でなくこの "So Much For Love"でこのバンドを気に入りました。`70年代のエルヴィス・コステロ風な曲構成でハマりました。曲はメンバー4人の合作です。リード・ヴォーカルのPearl Harbor (Pearl E. Gates) はその後、単独名義で活動していますのでこのバンド名義でのアルバムは一作のみとなっています。そして`80年5月頃にはイギリスへ渡り名義をPearl HarborからPearl Harbour と綴りを変えて`82年にクラッシュのベーシスト、Paul Simonon と結婚し、その後離婚して再度アメリカへ戻るという経歴を持った人です。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Everybody's Boring But My Baby (みんなたいくつ) | Pearl Harbour (1980's Album "Don't Follow Me, I'm Lost Too") | Pearl Harbour | |
上記パール・ハーバーがイギリスへ渡って直ぐにロンドンで録音した、ソロ・名義でのアルバム(綴りを米語から英語の Harbour に変えています)。全体的にニュー・ウェーヴ系からオールディーズ色が強めと変わっています。特にその中でもこの曲は`60年代アメリカン・ポップス風味がいっぱいで個人的にハマりました。 ワンダ・ジャクソンでヒットしていた "Fujiyama Mama" を取り上げたり、歌手名を日本が奇襲攻撃を仕掛けた地のパール・ハーバーと冠したり、どこかに反日意識を漂わせたりと意味深ですが当時はアメリカよりも日本での人気の方が高かったと思います。 エクスプロージョンズとのアルバムもそうでしたが米盤と英盤のジャケットデザインは変わっています。`60年代`70年代には結構ありましたが`80年代に入っては数少ない例でしょう。個人的には米盤デザインの方が好みで、邦盤も米盤(Warner盤) に準じたデザインで日本語タイトルは『恋の迷い子』でした。 |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
I Wish I Were You | Pearl Harbour (1995's Album "Here Comes Trouble" & Single) | Pearl Harbour, East.Bay.Ray, Charles Kuhn | |
同じくパール・ハーバー、1982年にポール・シモネンと結婚しイギリスで生活していましたが、`88年に離婚して`89年に再度アメリカへ戻っていました。この曲収録のアルバムはアメリカと日本での発売でイギリスでは「過去の人」扱いなのか発売もされませんでした。 全体的に`70年代後期のHR/HM風な作りの曲が主になっています。その中でもこの曲はシングル化もされたスピード・チューンでサウンド構成はジュダース・プリースト(『ステンド・クラス』以降の)似です。さすがにロブ・ハルフォードのヴォーカルと比べる訳にはいきませんが、メタル・ヴォーカリスト的なヴォーカルも彼女に合っていると思います。(ただ、この後の新録発表は有りませんでした) |
Title | Original Singer or Group | Cover Singer or Group | Song Writer |
Tokyo Joe (TOKYO JOE) | Bryan Ferry (1977's Album "In Your Mind " & Single) | Bryan Ferry | |
原題がアルファベット語頭のみ大文字なのに対し、邦題はアルファベットにて全大文字という変わった邦題が付けられた曲。わたしは観てはいませんがほぼ20年後 (`97年) になりますが日本のテレビドラマ『GIft』のオープニング・テーマ曲に使用されたので、わが国では結構ヒットしていました(英本国でも`77年に中ヒットしていました)。ロキシー・ミュージック時代の曲は "If It Takes All NIght"、"Love Is the Drug"の2曲を前ページで取り上げていましたが(どちらもブライアン・イーノ脱退後の曲です)、この曲も`73年後半以降のブライアン色の強いロキシー・ミュージックの流れを汲む曲です。 ![]() |
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