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むくみ(浮腫)について

むくみ(浮腫)とは、細胞の外側に余った水分が増加している状態

局所から全身に移る浮腫=要注意
心臓器官に問題ある時
息苦しい、動悸がするなどの症状
肝臓器官に問題ある時  
体重の増加、おなかの張る感じ、黄疸など
腎臓器官に問題ある時
高血圧・尿の異常を伴うことが多い。
甲状腺に問題ある時  
特に目の周囲や膝下にはれぼったい感じがあるのが特徴
栄養状態に問題ある時  
食事が十分取れていないこと、食事の消化吸収に問題
局所のみの浮腫=一時的な物が多い
血液やリンパの流れの問題  
連続的に同じ動作の繰り返しで脚や手がむくむ
炎症・感染によるもや
局所に痛みを伴う
アレルギー
局所に痒みを伴う
脳梗塞など  
麻痺のある手・足にはむくみが出ることが多い。
静脈炎・静脈血栓症の場合  
浮腫のある部分に血管に沿って痛みを感じる


むくみ(浮腫)の場所と先ず疑ってみるべき病気

場所 症状 考えられる原因箇所・病気
顔 全体   腎臓 急性腎炎
顔 全体   薬物 副作用
目の回り 体重増加 皮膚の乾燥 疲労感 寒気等 甲状腺 慢性甲状腺炎
まぶた 頭部   血管 上大静脈症候群
まぶた 風邪の症状の2〜3週間後にむくみ 腎臓 急性糸球体腎炎
上まぶた   腎臓 ネフローゼ症候群
  甲状腺 甲状腺機能低下症
おなか 腹が張っている 食欲不振倦怠感 肝臓 急性肝炎・肝硬変
足のすね
尿の量が減った 腎臓
ネフローゼ症候群
下半身 足の圧迫感 痛み静脈瘤 血管
血栓性静脈炎
全身
女性特有の月経前の周期的なむくみ 正常 月経前浮腫
全身 息切れ 動悸 疲労感 食欲不振など 心臓 貧血
全身 息切れ 動悸 疲労感など 腎臓 急激なダイエット
全身 脚から顔へ 動悸や息苦しさ 体重増加 心臓
心臓の慢性病
全身 腹から脚・顔 腹部の膨らみ 食欲不振 呼吸困難 肝臓 肝臓の慢性病
全身・特に顔、脚  タンパク尿 高血圧 脱水症状 腎臓  
腎臓の慢性病
脚・手   リンパ 一時性浮腫
各部位   リンパ 炎症
※水分や塩分の摂りすぎ、寝不足、運動不足、お酒の飲み過ぎ、便秘などの単純な原因で起
こる一時的なむくみもありますが、連続的に続けると、上記症状を誘発させます。


<以下は、短期間に二度も浮腫が現れたときに参考したサイトの記事抜粋とサイトへのリンク集です。>

腎臓病によるむくみ

 腎性浮腫はむくみの項目のなかでも非常に重要なものです。むくみの原因とし て腎臓病は非常に重要な地位を占めていますし、また、腎臓病にとって重要な症状がむくみだからです。
 腎臓病の主な種類は、急性・慢性の糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、膜性腎症、腎盂腎炎、腎硬化症などですが、むくみのでき方には多少の違いがあります(ネフローゼ症候群は本来の腎臓病からのもの以外に、糖尿病やアミロイドーシスや多発性骨髄腫や混合性結合組織病などが原因のものもあります)。
 腎炎でむくみがくる一つの大きな要因は、腎臓が広い範囲でおかされる結果、尿のできが悪くなることです。
 腎炎やネフローゼ症候群は、まぶたを中心に顔からむくみはじめます。腎臓は水分や血液成分、尿たんぱく、糖などに含まれている老廃物をろ過した後、不要物を尿と一緒に出してしまう働きをしていますが、機能が低下したりしますと尿をつくったり、排泄する働きが弱まり、体内に水分がたまってしまいむくみとなります。
参考サイト 
http://www.sm-sun.com/kenkou/mukumi/zinzou.htm

急性腎炎
急性腎炎は、小児から思春期までに生じることの多い病気です。典型的な例は扁桃腺やノドが腫れて熱が出たあと、1〜2週間して尿の出が悪 くなり、むくみが出てきます。尿検査で血尿やたんぱく尿が出ており、血圧も高くなっているときはこの病気を考えます。
原因のほとんどは、溶連菌(溶血性連鎖状球菌)という細菌です。この細菌は、扁桃腺やノドにとりついて炎症を起こしたあと、溶連菌の毒素が体の中に入り、これに対抗するための抗体ができて、体の中をぐるぐると循環するうちに、腎臓の糸球体で反応して炎症を生じてしまうのです。
{治療法}
安静、保温、食事療法が中心。注射や飲み薬は補助的に使用します。
食事は、減塩、低たんぱく食。むくみのひどい時には無塩食にします。
参考サイト 
http://anvil.pobox.ne.jp/kan/sick/jinzou/jinzou5.htm

急性糸球体腎炎
◆症状と特徴◆
 症状は、全身のだるさ、高血圧症、またまぶたがむくんだり体重の増加や乏尿、血尿などがあり、特徴的です。多くの場合、かぜなどに感染してから、1〜3週間ほどたってから起こります。
 急性糸球体腎炎は、症候群(症状の集まり)です。最近では、これまで腎疾患がない人に急に(肉眼的)血尿、タンパク尿、高血圧、浮腫、乏尿などが認められた場合に、これを総称して急性糸球体腎炎症候群といいます。
 そこで、血尿、タンパク尿をみる他の疾患をできるだけ除外する必要があります。臨床経過をみて腎生検が可能であれば、疾病の治療、予後判定のために、行うほうがよいでしょう。鑑別疾患を表に示します。
◆治療◆
 治療は安静・保温で、浮腫、高血圧に対して塩分、水分の制限、さらに降圧薬、利尿薬の投与が行われます。高窒素血症出現時には高カロリー・低タンパク食とします。進行例には抗凝固療法、線溶療法、ステロイド療法が行われます。症例により血液透析療法を必要とする場合もあります。
 予後は比較的良好ですが、15〜20%が慢性化の経過をたどります。うっ血性心不全、高血圧脳症、急性腎不全を発病1週間以内に合併したときは、重症となります。
参考サイト 
http://www.yume-net.ne.jp/dome/worldpl/05_kinkyuji/05_07_02.htm


ネフローゼ症候群
腎臓の中の糸球体で血液はろ過され老廃物が取り除かれます。この糸球体に障害がおこり、多量のタンパク質が漏れて血液中のタンパクが減少し、むくみなどの症状のでる病気がネフローゼ症候群です。まぶたの腫れ、手足のむくみ、腹の張った感じなどの症状があります。腎臓機能の低下が進むと尿毒症の症状がでてきます。
腎臓の中の糸球体に障害が起こり、多量のタンパク質が糸球体から尿に濾過されてしまい、尿細管から血管への再吸収が間に合わなくなり、多量のタンパク質が尿と一緒に漏れ出てしまう病気です。
筑波大学臨床医学系内科 教授 小山哲夫
参考サイト 
http://www.neoral.jp/kusuri/nef.html

心臓病によるむくみ

 心臓病ではうっ血性心不全という状態になることがあり、むくみをおこします。心臓病の種類としては、先天性心疾患、リウマチ性心炎、高血圧性心疾患、虚血性心疾患、弁膜症などがあります。うっ血性心不全は、そのどれからでもおこります。
 心臓は、心筋と呼ばれる厚い筋肉をポンプのように縮ませたり膨らませたりしながら、1分間に5〜6gの血液を全身に送り出しています(心拍出量)。心臓病の種類や病状によって、あるいは心臓の収縮力が弱くなり、あるいはポンプ作用が非能率的になり、結局は心拍出量が減少します。その状態がうっ血性心不全です。
参考サイト http://www.sm-sun.com/kenkou/mukumi/sinzou.htm

肝臓病によるむくみ

 「肝腎(かんじん)」というのは大切なことを指すときに使う言葉です。肝臓と腎臓は一体となって、体内毒素を排出する大切な役割を果たしています。肝臓・腎臓が悪くなると、だるさがとれず、疲れやすくなります。肌が黄色っぽくなるのが肝臓の不調の目印。機能障害、肝硬変など肝臓にまつわる病気はアルコールが原因のものとウィルスが原因となるものなどがあります。特効薬はなく、食事やふだんの節制などで時間をかけて治さなくてはいけません。肝臓の機能が低下すると、皮膚、腎臓など他の臓器に影響がでてきます。 腎臓の不調 、血尿、タンパク尿や顔・手足のむくみなどの症状が現れたら腎臓系の機能が低下している証拠です。男性は腎炎に、女性は腎盂炎にかかりやすく、いずれも尿毒症に進行するので、早めに治す必要があります。
参考サイト http://www.sm-sun.com/kenkou/mukumi/kanzou.htm

急性肝炎
-----急性肝炎とは肝炎ウィルスに代表されるウィルスや、アルコール、薬剤などが原因で発症する急性の肝障害のことです。肝炎ウィルスにはA型、B型、C型肝炎ウィルスがあり、それぞれ感染する経路、病状、治療の方法は異なります。A型肝炎は、生の魚貝類などの摂取による経口感染が主で、海外旅行帰りの若いひとなどに多くみられます。B型肝炎は肝炎ウィルス保持者からの血液や性交を介した非経口感染によることが多く、C型肝炎は輸血等による血液感染が主で、経口感染は認めません。いずれの急性肝炎も初期の症状は、全身倦怠感、脱力感、食欲不振などで、風邪や胃腸障害のときの症状と変わらないため、黄疸が出現して顔や手足が黄色くなるまで気付かないこともあります。また急性肝炎は時折急速に悪化し、劇症肝炎という重症肝炎に陥って死亡する場合もありますから要注意!です。
慢性肝炎
-----慢性肝炎は何年にもわたって持続的に肝炎が続く病気で、原因としてはB型、C型の肝炎ウィルスによるもの、自己免疫によるものなどがあります。肝臓が長期間にわたって障害をうけるため、線維化して固くなり、最終的に肝硬変に移行することも少なくありません。疲れやすい、疲労がとれないなどの症状を訴えることもありますが、全く自覚症状がないことも多く、健康診断ではじめてみつかる方もいます。慢性肝炎では治療を受けていても肝臓の状態は悪くなったり、よくなったりを繰り返しますから、ちょっと肝機能の数値が下がったからといって安心はできません。原因によって治療法が異なるうえ、病状によっては、入院治療が必要となることもありますから詳細に関しては専門医に御相談ください。
参考サイト http://www.mars.dti.ne.jp/~3753/liver.html

肝硬変
-----肝硬変は慢性肝炎の終末像で、進行性に肝臓組織が固く線維化してしまう疾患です。原因としてはアルコール多飲、肝炎ウイルス感染、自己免疫などがあげられますが、進行すると最終的にはほとんどの患者さんが、・肝不全(肝臓の機能の悪化)、・消化管出血(おもに食道静脈瘤破裂、『食道の病気』参照してください)・肝臓癌、のいずれかの理由で亡くなってしまうという恐ろしい病気です。現在のところ治療法はないに等しく、せめて慢性肝炎から肝硬変への移行をなんとか止められないかと多くの研究がなされているというのが現状です。
参考サイト http://www.mars.dti.ne.jp/~3753/liver.html

甲状腺機能低下症(粘液水腫)
甲状腺機能低下症は、甲状腺の機能が不十分、又はその他の要因により、甲状腺ホルモンが不足する病気です。
甲状腺機能低下症の原因として、以下の様なものがあります。
<主な原因>
●橋本病
●ヨード不足。
●甲状腺癌やバセドウ病の治療のために、手術やアイソトープで、甲状腺の全
部または一部を摘出したり破壊した。
<稀な原因>
●下垂体機能低下症(甲状腺ホルモンの分泌を促すTSHが正常に分泌されない)
●先天性の甲状腺ホルモン合成障害
<一過性の甲状腺ホルモン低下>
●抗甲状腺剤(メルカゾールなど)の効きすぎ
●妊娠後のホルモン分泌異常。
甲状腺機能低下症の主な症状
●脈が遅くなる
●精神的な落ち込み、抑鬱、頭の回転が遅くなる
●汗をかきにくい、寒い
●便秘
●体重増加、むくみ
●皮膚のカサつき
●脱毛
参考サイト
http://www.bd.wakwak.com/~tosta/ht_basedow/teikasyounani.html
補足:むくみ部分を指で押してもへこんだ状態に成らないことが多い

慢性甲状腺炎(橋本病)
慢性甲状腺炎とは?
 慢性甲状腺炎とは名前のとおり甲状腺に慢性の炎症があり、そのために甲状腺が腫れたり甲状腺機能に異常がおこることがある疾患です。橋本策博士によって発見されたので橋本病ともいわれます。自己免疫によっておこると考えられますが発症の原因については判っていないことも多くあります。女性に多い病気で成人女性20〜30人にひとり程度の頻度でみられます。男性では女性に比べて約20分の1程度の人にしか発症しません。無症状のことが多いので自分では気づかないことがよくあります。実際に病院を受診する人は一部の人に限られていると思われます。

甲状腺の腫れについて
  正常の甲状腺の重さはおよそ10〜15グラム程度です。慢性甲状腺炎では甲状腺全体が均一に大きくなる(びまん性甲状腺腫といいます)ことが多いのですが、腫れの程度は人によって様々で中には甲状腺が萎縮して小さくなってしまう場合もあります。当病院を受診した人について調べてみると、54%の人では20グラム未満(触診でやっとわかる大きさ以下)、25%の人では30グラム未満(注意深く見るとわかる大きさ)、50グラム以上(腫れた甲状腺が明らかにみえる大きさ)の人は約10%でした。当病院を受診していない人には大きな甲状腺の腫れは少ないと推測されますので、大半の人は自分では気づかない程度の軽度の腫れにとどまることになります。

甲状腺ホルモンの異常
 当病院を受診した慢性甲状腺炎の人の53%では甲状腺機能(甲状腺ホルモンの
バランス)は正常に保たれていました。28%の人は炎症でホルモンを作る細胞が減るために甲状腺機能低下症を示していました。13%の人は潜在的甲状腺機能低下症(ごく軽い機能低下症)でした。残りの約6%の人では血液中の甲状腺ホルモンが増加した状態(甲状腺中毒症)でした。慢性甲状腺炎で血液中の甲状腺ホルモンが増えるのは一時的な変化でほとんど自然に治ります。このように病院を受診した人の半数近くではなんらかの甲状腺機能異常がみられましたが、病院を受診していない人の多くは甲状腺機能正常であろうと推測されます。
 甲状腺機能低下症の症状としては次のような症状があります。寒がりになる、便秘がちになる、顔がむくむ、体重が増える、何となくだるい、眠い、脈拍が遅くなる、皮膚が乾燥する、生理が多くなるなどです。

診断ための検査
 触診や超音波検査でびまん性甲状腺腫を確認します。血液検査ではTGHA, MCHAといわれる検査で甲状腺に対する自己抗体が陽性であることを確認します。
ただし、これらの検査の陽性率はそれぞれ45〜70%、70〜95%ですので陰性でも性甲状腺炎の可能性はあります。陰性の場合はもっと鋭敏な方法で確認することができます。甲状腺に針をさして細胞を採取し炎症所見を顕微鏡で確認することもあります。他に原因の見あたらない甲状腺ホルモンの異常があればたいていは慢性甲状腺炎によるものです。

治療が必要な場合
 慢性甲状腺炎の大半の人では甲状腺の腫れが小さく甲状腺機能も正常なので治療の必要はありません。永続性の甲状腺機能低下症があれば足りない甲状腺ホルモンを補うために薬(チラージンS錠)を毎日内服します。一時的な甲状腺中毒症、機能低下症の場合は症状に応じて薬を使うこともあります。また、甲状腺の腫れが大きい場合も薬(チラージンS錠)を内服することで腫れを小さくすることが期待できます。甲状腺がひどく大きくて圧迫症状がある場合は手術によって腫れた甲状腺を切除する場合もあります。

慢性甲状腺炎の経過
 大半の慢性甲状腺炎では長期間に渡って何も変化しません。ただし、一部には次第に腫れが大きくなる場合や甲状腺機能異常を起こすことがあります。また、次に述べるような経過をとることがあります。

慢性甲状腺炎にみられる特殊な病態

無痛性甲状腺炎
一時的に起こる甲状腺中毒症です。症状はバセドウ病と似ていますがバセドウ病と違うところは1〜2ヶ月で自然に治ってしまうことです。従ってバセドウ病の治療薬を内服してはいけません。自然に治る途中で一時的に機能低下症を示しますが、結局は正常に回復することが普通です。

出産後甲状腺機能異常症
慢性甲状腺炎の人では出産直後の半年間は甲状腺機能がとても不安定です。この時期にいろんな種類の甲状腺機能異常がみられますが大部分は一時的なものです。慢性甲状腺炎と診断されている場合は出産後2〜3月目に甲状腺の検査を必ず受けて下さい。

ヨードの過剰摂取による甲状腺機能低下症
ヨードは甲状腺ホルモンの原料ですが過剰に摂りすぎると甲状腺の働きを妨げることがあります。昆布、根昆布、わかめなどはヨードを多く含みますので、これらを習慣的に摂取すれば甲状腺機能が低下して甲状腺が腫れることがあります。また、すでに腫れている場合には腫れが大きくなります。このような場合はヨードの過剰摂取を止めれば速やかに回復します。

慢性甲状腺炎急性増悪
慢性の甲状腺の炎症が急に強くなったために甲状腺の痛みや発熱をきたすことが稀にあります。ステロイド系の消炎鎮痛剤で治療します。炎症が強くおこった後は急速に甲状腺機能低下症になってしまいます。また薬の治療で症状が抑えきれない場合は手術によって治療します。

悪性リンパ腫
慢性甲状腺炎に悪性リンパ腫というリンパ球の腫瘍が続発することがごくまれにあります。ただし悪性リンパ腫は稀な腫瘍で甲状腺の悪性腫瘍のわずか2%程度しかありません。超音波検査で偶然発見されることもあります。甲状腺の腫れが急速に大きくなって気づくこともありますので、このような時はすぐ病院を受診して下さい。

普段の生活上の注意
 甲状腺の機能異常がなければ生活上の制約はありません。ただし日本人は海藻を食べる習慣がありヨード摂取が多めなので、海藻特に昆布を摂りすぎないように注意する方が良いでしょう。定期的な検診を勧められた人はきちんと検診を受けて下さい。

野口病院
郵便番号874-0932 大分県別府市野口中町 6-33
http://www.noguchi-med.or.jp/
Revised on 5 April 2002 by H.K.
参考サイト http://www.noguchi-med.or.jp/thyroid/hashimoto.htm


慢性甲状腺炎
【原因】
人間の身体の中には細菌やウィルス、癌等の外敵から身体を守るために”免疫”という防御機能が存在しています。この防御機能をつかさどる、免疫担当細胞(リンパ球、貪食細胞)などの失調(自己免疫反応抑制機能の異常)が原因と考えられています(自己免疫疾患と呼ばれています)。この失調のため甲状腺細胞に対する抗体(自己抗体)が産生され、甲状腺細胞が破壊されます。又、妊娠、出産、薬剤、感染で非特異的な免疫系の動乱による自己免疫反応の誘発が引き金となりで悪化するとも言われています。
【頻度】
軽症、潜在性のものを含めると20-30代の女性の約25人に1人に存在するといわれています。家族内発生することもあり遺伝性もあると考えられています。
【症状】
無症状、甲状腺腫のみの場合もあります(約70%)
甲状腺が破壊されても、残っている甲状腺細胞のおかげでホルモンの分泌は十分です。しかし、時に低下する事があり、症状の感じかたが人によってまちまちで、無症状でも甲状腺ホルモンの不足が検査でわかることがあるので定期的な検査(一年から半年に一回)が必要です。甲状腺の破壊が進むと甲状腺機能が低下し(約30%)ホルモンが十分作れなくなります。このため甲状腺機能低下になる人は高齢者に多くみられます
甲状腺ホルモンは身体の新陳代謝に関係するホルモンで、不足すると、皮膚の乾燥、体重増加、顔面浮腫、無気力、行動力低下、体温の低下、便秘、過多月経、コレステロールの増加などがみられます。甲状腺機能低下は、しばらくすると自然に回復し、治療の必要がなくなることがあります(若い年代に多い)。甲状腺が破壊されるときに中に蓄えられていた甲状腺ホルモンが血中に漏出し、バセドウ病による甲状腺機能亢進症と同じ症状(動悸、発汗過多)が出現することがあります。このようなものは普通6カ月以内に自然に治癒しますが、その後逆に甲状腺ホルモンが不足することがあります。通常、何回も繰り返すことが多いと言われ、定期的な血液検査が必要です。炎症を繰り返すと最終に永続的な機能低下症となり、生涯甲状腺ホルモンの服用が必要となります。
【治療】
甲状腺機能(血中甲状腺ホルモン)が低下すれば、甲状腺ホルモン剤の投与が必要です。これは量さえ適当であれば、副作用は殆どありません(胎盤移行性もなく、健康な人と同じになる)。一時的な甲状腺ホルモン過剰や不足の場合は、程度により回復まで治療が必要なことがあります。

参考サイト http://www.hata.com/chr.htm

「月経前症候群(PMS)」(PMSとは、Premenstrual Syndrome の略)
生理の約2週間前 から起こるココロとカラダのトラブルの総称をPMS(月経前症候群)と呼びます。
代表的な症状としては、「乳房が張る」「下腹部が張る」「手足のむくみ」「イライラ」「憂うつ」などがあります。
PMSは、排卵のある女性だけに起こるものなので、PMSであるということは、健康な女性であるということの証でもあるのです。
参考サイト http://pmscare.ne.jp/conte_0015.html

貧血
たんぱく質不足が主な原因ですが、経過としては肝臓病と同じです。

血栓性静脈炎
 長時間の手術、分娩などで、下肢が何時間も台上に固定されている間とか、長時 間の座位により、静脈壁内に静脈血のうっ血を生じます。その結果、静脈内に血栓 が生じて壁に付着し、これが徐々に静脈内に拡がっていき血管を閉塞するようにな ります。通常は片側の下肢にのみ浮腫が発生します。
 腎疾患、心疾患などに原因がある下肢の浮腫、腫脹は、両側にみられますが、 この病気は大部分が片側にのみ現れることで鑑別できます。

上大静脈症候群
 血液が、静脈血となって上大静脈に集まり、心臓の右心房に帰ってきますが、この 上大静脈が何らかの原因で閉塞されると、上半身に静脈血がうっ滞し浮腫をきたしま す。血液の流れが上大静脈に関してのみ障害されたものを上大静脈症候群といいま す。 浮腫の進行は皮膚静脈の拡大、怒張から、眼瞼浮腫、顔面・頭部へと広がって 行きます。
 リンパ腫(しゆ)、原発性悪性縦、隔腫瘍(げんぱつせいあくせいじゆうかくしゆよう)、 肺癌などによる腫瘍による圧迫、感染性慢性線維性縦隔炎(かんせんせいまんせ いせんいせいじゆうかくえん)、血栓性静脈炎(けつせんせいじようみやくえん)大 動脈瘤、緊縮性心外膜炎(きんしゆくせいしんがいまくえん)などがあります。

薬の副作用によるもの
副腎皮質ホルモン剤、降圧剤などの使用で、固いむくみが起こることがある。 薬のなかでも腎臓病や膠原病などいろい ろな病気に用いられる副腎皮質ホルモンが最大の原因です。しかし、この場合 には「むくむ」というより「太る」ようで、顔が丸くなります。その他の薬で もむくみは起こりますが、それは薬によって腎臓機能が低下することが原因で す。このタイプのむくみはとくに高齢者に多くみられます。

ダイエットによるむくみ
ダイエットによるむくみが若い女性たちの間で増えています。典型的なパター ンは、やせたい一身で野菜しか食べず、貧血とたんぱく質不足になり、全身が むくみます。むくみをとるために利尿剤を乱用すると、低カリウム症を併発させてしまいます。

炎症が起こすむくみ
体の一部に炎症があると、炎症の刺激で毛細血管が水分をとうしやすくなりむ くみが起きます。皮膚や皮下組織に大きな化膿があるとそのまわりにむくみが あらわれます。